映画評「西遊記」

☆★(3点/10点満点中)
2007年日本映画 監督・澤田鎌作
ネタバレあり

明時代に書かれた伝奇小説「西遊記」は手塚治虫が「ぼくの孫悟空(悟空の大冒険)」で取り上げるなど日本でも大人気で、ちょうど30年前に放映された故・夏目雅子主演の実写シリーズは特に有名。
 本作は一昨年TV放映されたその事実上のリメイクであるTVシリーズの映画版。従って、三蔵法師役はこれまた女性の深津絵里。尤も、夏目雅子以降日本では三蔵法師は女優の役と相場が決まってしまっている。30年前のシリーズは大体観たが今回はその気も起らなかった。

三蔵法師、孫悟空(香取慎吾)、沙悟浄(内村光良)、猪八戒(伊藤淳史)が砂漠で干上がりそうになっていた時にその周辺を治める国のお姫様(多部未華子)と知り合ったことから、王と王妃を亀に変えてしまった金角(鹿賀丈史)・銀角(岸谷五朗)の妖怪兄弟から国を奪還する羽目になる。

というお話で、78年版時代と比べればCG(VFX)が加わり大分有利なはずの視覚効果はお粗末なレベル。少なくとも現時点でこの程度の特殊効果では小学校中学年以上の観客は納得しまい。

それでも物語がしっかりしていれば良いわけだが、こちらもお子様ランチで、【心】だの【約束】だの【仲間(孫悟空に言わせると、なまか)】など本末転倒の精神論ばかりがしゃしゃり出て肝心の冒険場面は手抜きも良いところである。
 分析すれば、現在の人々の間にそういう意識が低いことの裏返しであるし、そういう具体的な言葉で説明しないと解らない年齢のお子様たちが対象ということでしょう。

玄奘法師(三蔵のモデル)が草葉の陰で泣いている。

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この記事へのコメント

2008年05月29日 19:33
こんばんは!あははは!
こりゃきびしいですね。
わたしもこれ、「鬼太郎」同様、子ども連れで劇場へ観にいきましたが、さすがにこちらは記事にしませんでしたわ。
かんじんのアクションシーンもただの”ビーチフラッグ”でしたよね(苦笑)これが延々と続く・・・
もう西遊記は出尽くした感がありますね。
「ぼくの孫悟空(悟空の大冒険)」
覚えてます、覚えてます!あれ、手塚治虫だったんだ~。
オカピー
2008年05月30日 02:39
しゅべる&こぼるさん、こんばんは!

きびしいですか?(笑)
それでも禁句<学芸会>は封じましたし、<かくし芸>も辛うじて抑えたのですけど(爆)。

香取慎吾主演の作品は基本的に子供向けと考えた方が良いようですね。
最後の「ガンダーラ」が掛ったのは一応嬉しかったです。^^

>悟空の大冒険
そうでしゅ。手塚治虫だったんでしゅよ。
主題歌の入ったレコードまで買ったんだから。ぺらぺらのソノシートだったような気もしますが。
2008年06月14日 20:39
 こんばんは!
 これはかなり酷かったですね。マチャアキ主演、夏目三蔵のイメージが強く、スカパーで放送していたときも、猪八戒が西田敏行だった頃のやつは特に好きで、全話録画してあります。あの当時のドラマ独特の暗い感じの色調が好みです。円熟したコミカルさも好感が持てます。
 それにたいしてのTV新シリーズ…。案の定、最低の出来でした。その延長である映画ですので、まったく期待していませんでしたが、あそこまで見所がないと、これは映画ではなく、スマスマのコントと変わりがないですね。演技云々というレベルではなく、新たなる『デビルマン』化しそうだったので、記事にもしませんでした。
>『ガンダーラ』
シングル盤を持っていました。『銀河鉄道999』『モンキーマジック』も小学生のときにレコード屋さんで買いました。ではまた!
オカピー
2008年06月15日 02:37
 用心棒さん、こんばんは!

 最近のTVシリーズは映画版を作るのを前提にすることが多いらしいですね。それでは良い映画はできませんなあ。
 香取慎吾の主演作品は大人が観るレベルではないということですかね。「NINXNIN」も似たようなもので、説教臭い作品でした。

>ガンダーラ
 タケカワユキヒデは一応大学の先輩になりますです。^^
ruka
2008年07月29日 13:43
あななたち…最低ですね。
澤田監督は子供たちに楽しんでもらえるようにしているんです。
大人向けには西遊記ではありません。
そんなことをいう大人は大人ではありません。
そんな事も分からないようじゃダメ男ですね!
いや…ダメ人間じゃないんですか?(笑)
監督さんや堺まちゃあきさんに聞いてみてくださいよ!
聞けるなら^^
あなたはこう聞きたいんですか?
『何であんな子供向けなんですか~?もうちょっと大人向けにしてくださいよ~!』そしたら2人がこういうでしょうね!
監督さん『決して大人向けではこの作品を作っていません!なぜなら子供たちに仲間の大切さを教えたいからです。』
堺さん『大人は大人です。そんな事をいってるようじゃ…なまかの大切さは君には分からないだろう』…と。
きっとこういうでしょう。
ちなみに私は小学生です。私は西遊記の映画を見てなまかの大切さを学みました。
西遊記を馬鹿にする人は許しません。以上。
オカピー
2008年07月30日 01:43
rukaさん、こんばんは。

大人には大人の世界があるんですよ。人間は年齢と共に変わるものです。
rukaさんも40年間たくさん本を読んだり、映画を見て、僕くらいの年齢になれば、僕らの気持ちも解るでしょう。^^
その時にもう一度お会いしたいですが、残念ながら99.9%の確率で僕はこの世にいないんです。
オカピーさん!こんばんは・・・。
2008年08月25日 21:25
そうですね。そのとうりですね^^
子供には子供の世界・思いがあります、大人には大人の考え方有りますよね^^でも私は大人になっても「西遊記」をわすれません。
いやむしろ忘れないと思います。だってオカピーさんや皆さんが堺正明さんの時の「西遊記」の様に。
しかも「西遊記」がなまかの大切さを分からせてくれたから・・・。
子供代表に私が言います^^
オカピー
2008年08月26日 14:48
最後のコメントを書かれたのは、rukaさんですよね?

なまか(仲間)が大切なのは言うまでもありません。

でも、約束してください。
なまかとそうではない人の線を簡単に引かないことを。

実際の人間は映画のように、悪い人と良い人がはっきりしているわけではありません。
自分と少し違うからといった程度の理由で「なまかでない」と考えることはいじめに繋がり、国で言えば戦争に繋がりかねないことですから。

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