映画評「アキハバラ@DEEP」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2006年日本映画 監督・源孝志
ネタバレあり

映画の役割の中には時代を取り込み切り取るというものがある。
 最近TVでよく見かける流行作家・石田衣良の同名小説の映画化である本作は正にそうしたタイプで、2005年前後の日本のムードを反映する作品として後世面白がられる可能性がある。

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秋葉原オタクの男4人(成宮寛貴、忍成修吾、荒川良々、三浦春馬)女1人から成るグループ【アキハバラ@DEEP】が紅一点の山田優をフィーチャーしたサイトを立ち上げる。
 大手IT企業を経営する佐々木蔵之介は彼らの才能に惚れ込み多額の宣伝料でタイアップするが、彼らが始めようとする複数のAI(人工知能)を搭載した新タイプの検索エンジンを吸収し損なうとコンピューターを略奪、彼らの奪還計画を把握する為にメンバーを襲撃する。

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お話の構成はクラシックで、グループ5人のメンバーが得意分野と個性を持つというのは犯罪映画の定石的な設定であるし、新技術を奪う産業スパイ映画の枠組みも目新しいものではない。
 ただそこに青春映画的な要素を加えた組合せは新鮮であり、同時に、メンバーが家庭内暴力、吃音によるいじめ、紫外線に弱い病気(アルビノ)や潔癖症といった理由を背景にした引き籠りであること、メイド・カフェや格闘技といった風俗、ライブドアの元代表取締役社長(CEO)ホリエモン即ち堀江貴文を彷彿とするIT企業CEOの一挙手一投足など、時代の要素を取り込んだ部分が相当の興趣となる。

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CEOの秘書役で寺島しのぶが出ているからなのか、彼女の母親である富司純子の藤純子時代のヤクザ映画「緋牡丹博徒」が取り上げられ、その辺りから日本のヤクザ映画へオマージュを捧げた「キル・ビル」のパロディのようになっていく。しかも最後は「忠臣蔵」を首の代りに鬘でやってのけるギャグ。

青春ものとして語られることが多いようだが、僕はそこに拘らずごった煮的な要素が匙加減よろしく配合された作品としてなかなか面白く観た。しかし、コンピューターに弱い人には全くお勧めできません。

変則的母娘共演編でした。

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  • アキハバラ@DEEP

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