映画評「DOOM/ドゥーム」

☆☆(4点/10点満点中)
2005年イギリス=チェコ=ドイツ=アメリカ映画 監督アンジェイ・バルトコヴィアク
ネタバレあり

どんな大ヒットした作品でもゲームの映画化に面白かった例(ためし)はないので、気が乗らないままに鑑賞に入る。1分でも短くあって欲しいのに今回観たのは10分長い【特別版】で、「先が思いやられるなあ」などと思うから益々いけない。一応反省の弁です。

火星の研究所で怪物化した被験者が抜け出した為、怪物を掃討し施設の安全を回復すべくザ・ロックをリーダーとする緊急対応戦略部隊、未来版SWATが送り込まれる。
 以降、三組に分かれた隊員たちが各部屋をチェックするうちに、感染して増殖しているらしい怪物たちを仕留める一方で、その歯牙に倒れる者も出てくる。

非常に困ったことに、暗い場面ばかりで絵づらが単調になり全く気勢が上がらない。そんなこんなで前半は退屈千万だが、所内に感染していない人間も少なからずいることで、それ故に任務に忠実なザ・ロックと人情家の隊員が反目したりする後半は幾らか面白くなってくる。構成のしっかりした作品では邪魔になる葛藤場面が構成の弱い作品ではプラスになる好例である。

さて、施設のデータ再現を任務とする女性学者ロザムンド・パイクは仕事を進めるうちに、遺伝子操作された者のうちDNAに悪の要素を持つ者は怪物に、善の要素を持つ者は超人になることに気付き、重傷を負った双子の弟で隊員カール・アーバンに遺伝子操作の注射を施す。彼女の思惑通り彼は超人となって甦り、最後に残ったザ・ロックと対決することになる。

超人になったアーバンが所内を歩く模様が暫く主観ショット、即ちゲーム画面と同じになる。主観ショットは無駄が多くなるので連続的に使うべきではないが、これもこのレベルの作品では興味深く感じられる。

しかし、ゾンビもどきの展開が多く、DNA操作が最後の対決に生かし切れていないのは勿体ない。ザ・ロックにも注射が施され、猶予期間があり、彼の本質が善なのか悪なのか解らない為に疑心暗鬼の中で戦うことになるなどという展開も考えられたのではないか。

アークという火星と地球を結ぶ特殊空間やナノウォールという常時は固くて操作で通り抜けられる壁もそれなりに上手く使われている。

人間、白黒(善悪)がそうはっきりつくわけじゃない。

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この記事へのコメント

2007年12月27日 10:35
TBありがとうございます。 この映画を観て少ししか時間が経っていないというのに、既に内容を忘れていて、オカピーさんの記事を読ませていただいたり、自分のを読んだりでやっと思い出した次第です。 わたしもそろそろアブナイですね。 これいい訳ですけど、忘れやすい映画ってありますよネ。
オカピー
2007年12月28日 01:46
みのりさん、こちらこそ。

>忘れやすい映画
みのりさんも私に劣らず本数をこなしていますから、観るそばから忘れる作品もありましょう。
前日観た作品の幕切れを思い出せないなんてこともたまにはありますね。忘れたというより、上の空で観ていたということなんでしょうねえ。(笑)

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  • <DOOM ドゥーム[特別版]> 

    Excerpt: 2005年 アメリカ・チェコ 114分 原題 Doom 監督 アンジェイ・バートコウィアク 原案 デヴィッド・キャラハム 脚本 デヴィッド・キャラハム  ウェズリー・ストリック 撮影 トニー.. Weblog: 楽蜻庵別館 racked: 2007-12-27 10:27