映画評「野良猫ロック ワイルド・ジャンボ」

☆☆☆(6点/10点満点中)
1970年日本映画 監督・藤田敏八
ネタバレあり

監督が藤田敏八に変わったシリーズ第2作。お話も登場人物も前作と全く関係がない。

地井武男、藤竜也、前野霜一郎、夏夕介に紅一点の梶芽衣子からなる非行グループ≪ペリカン・クラブ≫。ライバル・西部会との主導権争いに明け暮れるある時、創価学会ならぬ正教学会の幹部への復讐を企む情婦・范文雀が、地井に信者の寄与金3000万円を強奪する計画を持ちかける。
 地井の指導の下、伊豆の海岸にキャンプを張った彼らはオートバイ1台に護衛される現金輸送車を襲うプランを綿密に立てるが、いざ実行の段で予想しないことが起きてしまう。

画像

藤田監督の作品としてはそれほどウェットではないが、叙情に埋没して切れを失う部分がある。とは言え、計画を確認する為に事前に現場検証する辺り本格的な犯罪映画風で、物語自体は前作より興味深いし、冒険映画としてフランス映画の秀作「冒険者たち」を思い出させるムードがあるのも良い。
 遠慮なく対象に銃撃しまくる警察の扱いはアナーキーで、無国籍映画的な面白さがある。

前作同様ホリプロの企画で、前作で和田アキ子が歌った二曲と前年にスマッシュ・ヒットした「どしゃぶりの雨の中で」を聞くことができる。前作のアンドレ・カンドレ(井上陽水)と言い、本シリーズはベテランの音楽ファンにとって楽しめる要素が多いようだ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

映画のせかいマスター
2007年10月09日 10:32
本格的な犯罪映画風だったんですけど、怠惰な雰囲気に呑まれてストーリーをあまり追えませんでした~
次の~セックスハンターの方がすんなりきちゃいました。このシリーズ残り2作はまだ見てませんが、ゆっくりトラバしていきますね~
オカピー
2007年10月09日 21:28
映画のせかいマスターさん、こんばんは。

>怠惰な雰囲気
前半は典型的な藤田敏八監督のムードでしょうね。
かなり屈託がある・・・(笑)

後半もやはり藤田さんだなあと思わせる一方、犯罪映画風になってからはなかなか面白く観ましたよ。
次の「セックスハンター」は脚本家が一人(実際には二人)で良い気になっている感じで、私は駄目でしたね。

まるで逆な評価なのが面白いです。
2007年10月15日 21:45
藤田敏八監督作品に慣れてなかったんですが、5作目を見てなんとなくですが、その雰囲気がわかってきました。そう思ってみたら、この2作目も面白かったのかもしれません。

今月はwowowで藤田敏八監督作品が何作か放送されるんで、じっくりその世界に浸ってみようと思っています。では~!
オカピー
2007年10月16日 02:10
映画のせかいマスターさん、今晩は。

このシリーズの藤田さん、割合明るいような気がします。とは言え、結末は悲惨。
私のイメージでは、海、雨、青春、ウェット・・・そんな感じが強いです。このシリーズを別にすると、もう30年くらい観ていないので、案外明るかったのかもしれませんが。

秋吉久美子が出ていた「妹」「赤ちょうちん」なんてのも懐かしいですが、今回「八月の濡れた砂」が放映されるようですね。陽水の奥方・石川セリが歌った主題歌が映画本編より好きでした。是非ご堪能下さい。^^

この記事へのトラックバック

  • 野良猫ロック ワイルドジャンボ #995

    Excerpt: 1970年 日本 85分 野良猫ロックシリーズ第2弾。和田アキ子は冒頭にちょこっとだけ、それと歌のゲストで登場。主人公路線じゃなくなったのは演技力のせい?事務所の方針?歌は改めて聴くととてもよくって.. Weblog: 映画のせかい2 racked: 2007-10-09 10:31