映画評「マンハッタン殺人ミステリー」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
1993年アメリカ映画 監督ウッディー・アレン
ネタバレあり

マンハッタン人種の人生模様という従来通りのテーマをミステリー仕立てで展開してみせたウッディー・アレンの旧作。アレンは最新作以外は全て見ているので、勿論再鑑賞であります。

出版社関係のアレンの奥方ダイアン・キートンが、隣の映画館経営者が細君殺しの犯人と決め付け行動を開始するが、アレンが乗り気でないので、演出家アラン・アルダに応援を頼む。
 女房が彼と懇ろになるのではないかと気が気でなくなったアレンは女流作家アンジェリカ・ヒューストンをアルダに押し付けて回避しようとする間に、ダイアンが死んだはずの細君を見かけ、ホテルまでおいかけていくと部屋で彼女の死体に突き当たり、警察に連絡すると今度は死体が消える。

画像

30年代にシリーズ映画化されたダシェル・ハメットの「影なき男」のように奥方が素人探偵ぶりを発揮して旦那を困らせるジャンルのパロディーと言って良く、「深夜の告白」や「上海から来た女」を活用して映画マニアを喜ばせる要素が多いが、僕は意外と楽しめなかった。従来のマンハッタン人の生活ぶりを描くのに手詰まりになってミステリーに逃げた感じがする。
 後年の「スコルピオンの恋まじない」が純粋にハードボイルド映画へのオマージュとパロディーに徹した為にシチュエーション・コメディーとして面白くなったように、ミステリー重視の中に従来のテイストを入れたほうがなまなかにならず、有難かったということである。

とは言え、「上海から来た女」が掛っている映画館内であの作品のハイライトである鏡の場面が再現されているのがかなりのご馳走なので、★一つサーヴィス。
 設定にヒッチコックの「裏窓」に似ている部分があり、人名と地名の混乱が「知りすぎていた男」を思い出させるのもヒッチ・ファンとしては楽しい。

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  • <マンハッタン殺人ミステリー> 

    Excerpt: 1993年 アメリカ 108分 原題 Manhattan Murder Mystery 監督 ウディ・アレン 脚本 ウディ・アレン  マーシャル・ブリックマン 撮影 カルロ・ディ・パルマ 出.. Weblog: 楽蜻庵別館 racked: 2007-10-11 09:11