映画評「ドクター・ブル」

☆☆☆(6点/10点満点中)
1933年アメリカ映画 監督ジョン・フォード
ネタバレあり

今回WOWOWが組んだ特集のうち一番古いジョン・フォード作品で、少なくとも三度起用した戦前の大スター、ウィル・ロジャーズの主演作。とは言っても戦前作品を少なからず観ている僕もさすがに彼は馴染みではない。今回の特集で見られる「周遊する蒸気船」出演後に飛行機事故で55歳でなくなり、日本で観られる作品は限られるからである。

因みに、本作はWOWOWによる放映が本邦初紹介らしい。

地方の町医者であるロジャーズ即ちドクター・ブルは、町の衛生責任者で、時には獣医の代わりまでして東奔西走し、リンゴ酒を造っている未亡人ヴェラ・アレンの家で休むのを数少ない楽しみとしているが、これが町の狭量な人々が目に留まり、チフスの流行に気づくのに遅れたという口実により責任者の職を追われる。
 ところが、半身不随になった青年を治す為に研究した薬が効果を発揮、遂にヴェラと結ばれた医師が新婚旅行に出る時に彼の功績が新聞に載るのである。

邦画にも「本日休診」という休みたくても休めない医師を描いた名作があるが、こちらの医師も誠に忙しい。かなり適当なことを言い放ってはいるものの親しみやすい好々爺といった雰囲気で、これがロジャーズの持ち味だったのだろう。ただ、日本人に受けるタイプとは言いにくい地味な印象はある。
 映画としても特に面白味があるとは言えないが、開巻と幕切れを駅の場面で相似させた演出はクラシカルな味わいがあって宜しい。

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