映画評「ドリトル先生 不思議な旅」

☆☆☆(6点/10点満点中)
1967年アメリカ映画 監督リチャード・フライシャー
ネタバレあり

英国出身の米国の児童文学者ヒュー・ロフティングの有名な「ドリトル先生」シリーズを下敷きにしたミュージカル。

オウムの手助けで500もの動物の言葉を話せるようになったドリトル先生(レックス・ハリスン)は、ピンク色の巨大カタツムリと出会う夢を実現する為に、世にも珍しい両頭ラマをサーカス団長(リチャード・アッテンボロー)に売りつけて大儲けするが、アシカを海に返したのを人殺しと勘違いされて投獄される。
 これを契機に将軍にして裁判長の娘(サマンサ・エッガー)を味方に引き入れ、移送中に脱走、動物たちや友人と航海に出、浮島で様々なピンチを迎えた後遂にカタツムリに遭遇する。

ミュージカル場面は後に一般映画でも名作を作ることになるハーバート・ロスが振付け・演出しているというが、基本的には子供向けということもあり、「ウェスト・サイド物語」の後でなおさら寝ぼけて見える。レシタティヴ調の歌曲も余りパっとしない。

それ以上に全体を監督したリチャード・フライシャーが実録ものを得意とした実直な味わいの人だから、洒落っ気がうまく出てこない。
 そのせいもあって前半はお話が停滞気味で面白くなく、動物の協力を得て脱獄する辺りから冒険もの的な楽しさが出てくる。しかし、その後半は歌曲が少なくなってミュージカル的な興味が半減するので<帯に短し、襷に長し>という印象を残す。

などと色々不満は有るが、贅沢を言わなければなかなか楽しいミュージカルであります。

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この記事へのコメント

映画のせかいマスター
2007年03月27日 14:36
エディ・マーフィーの映画で知りましたが、有名な元ネタがあったんですね。知らなかった~
オカピー
2007年03月28日 01:59
映画のせかいマスターさん、お久しぶりです。

原作は読んだことはないはずですが、本作は子供時代に観たことがありました。面白いという記憶がなかったので観直してみましたが、抜群に面白いとは言えないものの楽しい部分も少なくない。恐らく監督の選抜が一番問題でした。
ぶーすか
2007年04月11日 20:00
TB有難うございます。辛口なオカピーさんにしては意外と?高得点なんですねー。私はこの作品、小学生の頃に観ましたが、子供の頃の記憶ではピンクの巨大カタツムリやモスラのような巨大な蝶(蛾?)など、面白い生き物達がわんさか出てきて、また観て観たい!と思っていた作品でした。しかし久しぶりに観てみると、歌はイマイチで退屈、2度観ましたが、2度とも途中で寝てしまうという始末でした^^;)。
オカピー
2007年04月12日 03:47
ぶーすかさん、お帰りなさい。
まずはめでたし、めでたし。

私は三十○年前以来、久しぶりに観たのですが、ミュージカルとしては余り面白くない口で、冒険映画としてのほうが楽しい。いずれにしても前半は冗長で、歌曲も改善の余地ありでしたね。
一応アメリカ映画ですが、レックス・ハリスンが出演していることもあって英国映画のムードが濃厚で、英国気分で見るとこういうのは楽しいです。

私は口は厳しく、評点は甘いんです(笑)。

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