映画評「恍惚」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2003年フランス映画 監督アンヌ・フォンテーヌ
ネタバレあり

「ドライ・クリーニング」のアンヌ・フォンテーヌらしく倒錯的な異色ロマンスである。

携帯電話から夫ジェラール・ドパルデューの不倫を知った婦人科医ファニー・アルダンが、会員制クラブのエマニュエル・ベアールに金を渡して夫をたらし込ませ、そこで起きる全てのことを話させる契約をする。
 要は夫の仮面を剥いでやろうという策略なのだが、何回も逢瀬を重ねるうちに二人は見方によってはライバルであり、友人であり、共犯者であるといった関係になっていく。

見どころはここに尽きる。つまり、テレフォン・セックスもどきの言葉によるセックスと、仮面を剥ぎたいのに剥がれた真実の姿は信じられないというヒロインの矛盾した心理と、そこから友情に近い信頼すら芽生えてくる二人の関係、その人間学的な面白さである。

ただ終盤の種明かしは余り感心しない。純情な僕などには「なーんだ、馬鹿らしい」ということになってしまう。終ってみれば複雑なようで単純なお話で、ちょっと肩透かしを食いました。

ドパルデューとファニーの組合せは、序盤から傑作「隣の女」を思い起こさせて嬉しいが、ドパルデューは特に見せ場なし。その代りファニーは大人の魅力全開。実際より若く見えるエマニュエルも好調。裸で目が眩んだのではありませんぞ。

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この記事へのコメント

カカト
2006年11月27日 16:33
トラックバックしました。
あの年齢で、しかも出産もしてるとは思えないエマニュエルの美しさに、気持ちがひきしまる思いです。
私は充分目が眩みましたよ!
オカピーさん、本当のところはどうですか??
オカピー
2006年11月27日 17:58
カカトさん、こんばんは。
>エマニュエル嬢
いや、勿論悪い気はしませんです。十分堪能しましたです。
エマニュエル・べアールとオドレー・トトゥは、アヌーク・エメ系列の美人ですかね。嫌いじゃないんだな、このタイプ。
viva jiji
2007年02月10日 22:30
アハハハハ~(笑)
プロフェッサーったら、正直ね~。
>純情な僕などには「なーんだ、馬鹿らしい」
ですか~。

プロフェッサーのキャラから考えると
そうなりますわね~。(笑)

閑話休題。

でもね、横ヤリを入れるようで面映いのですが
ベアールはわかりますが、トトゥはエメ系には
ほど遠いと私は思いますが・・・。(笑)
オカピー
2007年02月11日 02:56
viva jijiさん

私も姐さん同様、ファニー・アルダンのヒロインが恐らく偽名ナタリーの作り話に早めに気付いていたのではないかと思いましたが、もう少しヒネリ(裏の裏)があると思ったので、意外と単純だなと思ったわけです。

<純情>というのは半ば自らへの皮肉です(笑)。

>トトゥ
そうですか。いつぞや若いエメを観て、結構似ていたのでびっくりしたのですが。勿論演技の質は全く違いますけど。
また確認してみますね。
いずれにしても、目の大きなフランス美人は大好き(うっとり)。

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