映画評「暗黒街のふたり」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
1973年フランス映画 監督ジョゼ・ジョヴァンニ
ネタバレあり

秀作「冒険者たち」の原作者として知られるジョゼ・ジョヴァンニがアラン・ドロンと、「地下室のメロディー」」や「シシリアン」で既に彼と共演したことのあるジャン・ギャバンを組ませて作ったドラマ。再鑑賞作品。

銀行強盗の主犯として10年の懲役を言い渡されたドロンが保護司ギャバンの奔走で仮釈放され、妻と真面目に再出発したのも束の間交通事故の巻き添えで妻を失う。悲しみから立ち直って銀行員のミムジー・ファーマーと婚約する仲になるが、そこへ彼を執拗に追い詰めようとする刑事ミシェル・ブーケが訪れ、婚約者を利用しようとするのに激怒、遂には絞殺してしまい、ギロチンの露と消える。

実に解りやすいストレートな物語で、保護司の事件後の回想形式で展開する。

刑事は犯罪者は再犯するものと決め付け、検事も裁判官も色眼鏡で彼を見る。落書きをする裁判長に、居眠りをする陪審員。保護司の怒りは心頭に発するが、社会の理不尽さを嘆くしかない。

こういうお話は正義感が強い若年層なら相当感動するのだろうが、冷静に判断すると、ごり押し的な作りが些か弱い。もう少し客観的に作ったほうがベテラン鑑賞者の心を打つ。

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この記事へのコメント

トム(Tom5k)
2011年01月28日 03:33
オカピーさん、こんばんは。
7点・・・フ~ム、うん満足(笑)。
確かにストレート過ぎますし、リアリティが十分であるにも関わらず、不自然なほど勧善懲悪的で観る側の選択肢がありません。
しかしながら、俳優たちの名演やカメラ、編集、構成など、わたしは上手に創られている作品だとも感じています。
今回、「イントレランス」の再見から、「レ・ミゼラブル」やこの作品を想起してしまったのです。またまた、わたしの記事はコラムとなってしまいましたが、何とか書きたいことが書けました。お暇なときにでも・・・。
それから、この間のオカピーさんの記事は強く刺激になりまて・・・わたしの次の記事もヴィスコンティでいきます(笑)。
では、また。
オカピー
2011年01月29日 00:33
トムさん、こんばんは。

>7点
というのは、欠点が目立つもののまずは魅力的な一編、といったところでしょうか。

>上手に創られている
そうですね。コンパクトに要領よく作られている。そういう意味ではメルヴィルより良いかもしれませんね。

>「イントレランス」
長いこと見ていませんが、そんな挿話がありましたっけ。僕は古代編ばかり記憶に残っていましてね。情けないなあ。
言われてみれば、確かにこの作品はサイレント時代のようなエモーショナルなお話です。

>オカピーさんの記事
お粗末なものでしたが、そう仰られるとこちらの刺激にもなります。^^

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