映画評「デイ・アフター・トゥモロー」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2004年アメリカ映画 監督ローランド・エメリッヒ
ネタバレあり

「ディープ・インパクト」以来久しぶりの大型パニック映画であり、地球温暖化をテーマにした辺りにリアリティーがある。

古代気象学者デニス・クェードが調査していた南極で氷棚が崩落を目撃、地球の温暖化が異常なスピードで進んでいることを知り、国連会議で地球が氷河期に入る可能性があると警鐘を鳴らすが、経済優先のアメリカ代表が彼の主張を退けてしまう。
 京都議定書に調印しないブッシュ大統領が観たなら苦笑するだろうが、地球温暖化により海流が変わり各地の気候を大きく変える可能性は学術的に確認されているはずである。

彼の予想は当って北半球の各地で異常気象が起こり、日本で巨大な雹が降る場面も描かれているが、やがて、北緯40度以上の地域が全て零下90度(110度だったか?)の猛烈な吹雪の襲われる事態に発展する。

以降クェードの息子でニューヨークに出かけていたジェーク・ギレンホールなどの登場人物が如何に危難を乗り越えていくかというパニック場面が壮大に繰り広げられていく。

ローランド・エメリッヒの演出ははったりを利かせパニック映画らしさは十分に出しているが、先日再鑑賞した「タワーリング・インフェルノ」のようなパーフェクト・ゲームには程遠い。
 現実の学説をベースにしているとは言え、いかに海流が変わってもこんな現象が全世界規模で起こることは考えにくいし、氷河期といっても現在の平均気温と3℃しか違わないということを一応は知っておくべきであるが、同時にこの作品が鳴らした警鐘は記憶していたい。

それだからこそ最後に大統領の演説は加えたのはまずい。観客に自主的に考える機会を奪っているわけで、最近の映画は余韻という言葉を知らないかのようだ。

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この記事へのコメント

chibisaru
2005年10月24日 19:22
こんばんは!
TBありがとうございます。
この映画のCGは美しかったなぁ・・・。見ているだけで寒くなってきました(^^ゞ
タワーリングインフェルノは子供の時に見て以来、まともにみてはいませんが、強烈なインパクトがありました。自分は火事で死んだことがあるんじゃないか?というくらいに恐怖を植えつけられたように覚えています。
話変わって、この映画、副大統領の演説には私もそれって必要だったの??と首をかしげました。大統領が死んで、多くの犠牲が払われたから気がついたのか?はたまた、ここでこのくらいのことを言っておかないと選挙に負けるから??なんて勘繰ったりして(^o^;
監督のローランド・エメリッヒに興味がわいたので、「スターゲイト」と「インデペンデンスデイ」を見てみようと思います。

風に吹かれて-Blowin' in the Wind-
http://www.doblog.com/weblog/myblog/6480
オカピー
2005年10月25日 20:43
chibisaruさん、こんばんは!
確かにこの映画のCGは必見ですね。「ツイスター」を観て以来、CGは自然災害に限るなんて思っていましたが、益々その感を強くしました。実在する動物はまだ無理ですし、基本的にCGでやる意味ないですよね~。
一方CGのない時代の「タワーリング・インフェルノ」の特撮も抜群でした。ミニチュア撮影なんでしょうが、どう見ても本物にしか見えない。
ぶーすか
2006年11月27日 20:13
<氷河期といっても現在の平均気温と3℃しか違わない
ええー!そうなんですか!じゃあ、あの瞬間凍結シーンって現実的ではなかったということですか…。
「タワーリング・インフェルノ」は良かったですねー。登場人物もマックィーンとポール・ニューマンの二人のヒーローにウィリアム・ホールデン、フェイ・ダナウェイ…挙げていたらキリがないくらい豪華キャストでパニックシーンだけでなく群像劇も素晴しかったです。また放送してくれないかなぁ。
オカピー
2006年11月28日 04:18
ぶーすかさん、こんばんは。
あくまで平均気温ですから、局地的にあるいは年によって10℃くらいの冷え込みは当然あるでしょう。平均気温が10℃も下がったらエネルギー資源の乏しい日本は大変ですね。地球全体は温暖化するのに、北半球は寒くなる。諸説ありますが、可能性はあるらしいです。

「タワーリング・インフェルノ」は人間ドラマをあっさりと処理したのが成功の理由で、余りにそうしたものに頼ると、映画は各階で止まる鈍行エレベーターみたいなものになってしまいます(笑)。

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