映画評「着信アリ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2004年日本映画 監督・三池崇史
ネタバレだらけ・未見の人読むべからず

原作者である作詞家・秋元康は恐らく「リング」から着想したのだろうが、「呪怨」も入っているような気がする。何でも屋・三池崇史のホラー。

ある女性に携帯電話に未来の日付で自分の電話番号から着信がある。それは末期の声で、電話の日付と時間通りに彼女は死んでしまう。そして次々とその友人たちが同じ目に遭い、ヒロイン・柴咲コウにも着信がある。
 そして、それ以前の被害者の関係者・堤真一と協力して事件を防御そして解明しようとするが、学生仲間・吹石一恵がTV放送中に殺されたのを見て無力感を覚える。その前に二人は映画の中で最初に死んだ女性の携帯からある病院にたどり着き、母親に虐待の疑いのある母と姉妹の存在が浮かび上がる。姉は喘息で死んでいる。さあヒロインは死を免れることができるのでありましょうか。

一種の都市伝説風のお話で、時間と日付の残る携帯電話に自らの悲鳴で死の予告という着想はなかなか良い。幽霊の怖さ(所謂ショック)ではなく、死ぬ時間が分っているという怖さはサスペンスフルで狙いとしては秀逸と言っても良いほどだ。
 しかし、母娘の扱いがまずい。インチキがまかり通っている。二人は壊されずに残っていた母娘が通院していた病院へ行き、遂に電話の予告に打ち勝ち、母親の死体を発見、「発見してもらいたくて呼んだのだ」と結論付ける。が、一連の事件と妹の虐待は死んだ姉が犯人だったのである。そして彼女は柴咲コウの体に乗り移り、堤を刺して病院へ連れて行く。生前と同じ行為を繰り返すのであろう、と暗示する幕切れである。

幽霊は死んだ本人が呪うものだという観客の思い込み、そして実際に母親の姿で殺す場面を見ている観客の思い込みを利用したトリックであるが、些か卑怯ではないか。
 起承転結の結に当たる終盤は、必ずしも処理がうまく行っていないので妙にごちゃごちゃした印象が残り、製作者側の独善に見える。半分くらいまでは面白かったのだが。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • <着信アリ> 

    Excerpt: 2004年 日本 113分  監督 三池崇史 脚本 大良美波子 撮影 山本英夫 音楽 遠藤浩二 出演 中村由美:柴咲コウ    山下弘:堤真一    小西なつみ:吹石一恵    本宮刑.. Weblog: 楽蜻庵別館 racked: 2006-08-16 18:25