プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「ブラッド・スローン」

<<   作成日時 : 2018/07/04 10:06   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

☆☆★(5点/10点満点中)
2017年アメリカ映画 監督リック・ローマン・ウォー
ネタバレあり

日本には事実上の交通刑務所があるので、本作のようなことはまず起こりえない。

証券マンだったニコライ・コスター=ワルドーが妻レイク・ベルや友人たちを乗せて運転中、不注意で事故を起こし友人一人が亡くなる。飲酒もしていた為罪が重くなるが、裁判をして無罪を勝ち取る代わりに、軽い司法取引をして服役することにする。が、アメリカ映画でよく見るように、刑務所内には権力争いがあり、それに巻き込まれる形で彼も暴力に身を染め、結果的に罪刑が加算されていく。その代わり実権を握って子分ができる。
 かくして妻子と縁を切る決意をした彼は刑期を終えて出所しても家族に会う代わりに、アフガン由来の銃取引に関与することになる。ここでも殺人を犯した彼は再び収監されるが、自分をはめた牢名主クリス・ブラウニングと対決、仕留めてトップの座に納まる。

というお話で、興味深いのは、この刑務所では、強いヒエラルキーのある服役者仲間のトップ即ち牢名主が刑務官を上回るという設定。その為前の牢名主殺しはなかったことにされ、終身刑の実力者として刑務所内を牛耳り、外にいる子分たちをも管理することが出来るのである。

日本の刑務所は更生を期して服役させるのを主たる目的とし、その効果も一定程度あるが、本作に限らずアメリカ映画で描かれる刑務所には例外なくそんな目的は見出せない。単に懲らしめる意味と、危ない連中を市井から隔離する目的しかなさそうである。

細かいところでは色々疑問があって、前の牢名主に「目立たないように刺青はしないほうが良い」と言われているのに刺青だらけになっている辺りよく解らない。主人公が序盤のうちからかなり暴力的なのもホワイトカラーらしくない。

内容面としてはそんなところだが、気になったのは、10年前の過去と釈放されてからの現在を並行して進める形式である。特に序盤の内は要領を得ない感じが強く個人的には退屈させられる。ただ、お話が進展するに連れ、過去と現在とが鮮やかな対照を生み出していくので、それについては評価できる部分もある。描写も強い。ただ、現在の僕の心境では、重苦しいギャング系の作品は楽しめないのである。

因みに、邦題(血の王座)は原題とは無関係で、主演俳優が「ゲーム・オブ・スローンズ」というTVシリーズの出演男優であることで強引に付けられたらしい。しかし、中らずと雖も遠からず、といったところかな。

一般人がピストルを持てない日本に生まれて良かったよ。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「ブラッド・スローン」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる