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zoom RSS 映画評「ラビング 愛という名前のふたり」

<<   作成日時 : 2018/06/02 09:11   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2016年アメリカ=イギリス合作映画 監督ジェフ・ニコルズ
ネタバレあり

先般観た実話の映画化「ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男」と重なる、これもまた実話もの。

1958年人種違いの結婚を法的に禁止していたヴァージニア州で、白人のレンガ職人リチャード・ラヴィング(ジョエル・エドガートン)は交際している黒人の娘ミルドレッド(ルース・ネッガ)が妊娠したのを機に結婚を決意、ワシントンDCにまで車で出かけて結婚をし、帰郷する。しかし、これが州法に違反するとして逮捕され、最終的に25年間州外退去を命じられる。離婚をするか、一人でいる限りは州内にいられるが、そういうわけには行かぬと、彼女の親類のいる街で過ごすことにする。3人目の子供が生まれた頃、ミルドレッドが当時の司法長官ロバート・ケネディに手紙を書いた結果、人権団体の弁護士たちが動き出し、次々の敗訴も悪法撤廃のチャンスとして捉え、遂に連邦最高裁の判断を仰ぐことになる。

結果は言うまでもないが、こういう一人、一組の行動が憲法まで変えることがあるという部分が非常に感動的。10年前に買った土地にやっと自分の手で家を作り始める幕切れは相当胸を熱くする。それにしても、僅か半世紀前に実に理不尽なことがあったものだ。

先進諸国はそれぞれ抱えていた人権問題を戦後次々と解消してきた。日本も概ねそうであるが、この作品で扱われている異人種結婚禁止法を敷いていたヴァージニア州の悪口を日本人は言えない。僅か四半世紀前までこの国にナチス・ドイツを思い出さざるを得ない【優生保護法】があったからである。全体主義者は色々と屁理屈をつけて弁護する必要もない国家を庇う。しかし、それはどう考えても国のおためごかしの受け売りである。法律の名前が全てを表しているではないか。国は「当時は適法であった」と反論する。しかし、告発者が最終的に問題としているのは行為がその法に適っているかどうかではない、その法律自体が明らかに違憲であったということだ。

閑話休題。

実話の映画化に目立つ傾向として、堅実に作られている一方で映画としての魅力に乏しいということがある。本作もその例に洩れず、脚本も演出もきちんとしているが、突き抜けたものがない。場面の繋ぎにマッチ・カットを使うとか、映画ならではの工夫を映画ファンとしては望みたいのである。

人種と言うが、種というほど違うわけではない。犬は大きさも見た目もあれほど違うのに同じ種である。そこまで違わない人間は言わずもがな。一方、アフリカに留まっている黒人は純然たるホモ・サピエンスであり、白人や黄色人種その他の黒人はネアンデルタール人の血を一部(2〜4%)引いているということが判ってきた。面白いですな。

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『ラビング 愛という名前のふたり』('17初鑑賞84・劇場)
☆☆☆☆☆ (10段階評価で 10) 7月26日(水) パルシネマしんこうえん にて 12:50の回を鑑賞。 ...続きを見る
みはいる・BのB
2018/06/04 14:42
「ラビング 愛という名前のふたり」☆これぞ男
その名の通り、ラビングさんの実話の愛のお話☆ ラビング氏は知恵は無いけど男気のある、まさに彼こそが愛する人をひたすら守り抜いた男の中の男。 彼の男泣きに思わず目が潤んで胸が熱くなる・・・・・・ ...続きを見る
ノルウェー暮らし・イン・原宿
2018/06/06 18:06

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