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zoom RSS 映画評「暗黒女子」

<<   作成日時 : 2018/05/19 08:23   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
2016年日本映画 監督・耶雲哉治
ネタバレあり

学園ものだが、人気コミックの映画化による学園青春ものを観るならこちらを観た方が良い。少なくとも、ありそうで意外と珍しい内容は買いである。秋吉理香子という小説家の同名ミステリー小説の映画化との由。

キリスト教系女子高の文学サークルの定例会に、5人のメンバー即ち新会長の清水富美加以下、清野菜名、玉城ティナ、小島梨里、平祐奈が集まる。新会長は、前会長の飯豊まりえの墜落死をめぐる自作の小説を次々と語ってもらう。その中で語られるのは、自分以外のメンバーによる謀殺その他を示唆するものである。最後に会長が前会長の小説を読み、事件の真相が明らかになっていく。

この辺りで終わりにしないと未見の方に怒られてしまうので物語についてはここまで。しかし、勘の良い方なら“前会長の小説を読み”という件(くだり)で事件の真相とは行かないまでも実相に気づくだろう。

それだけでも一応興味深いと言えるが、さらにこの後急転直下の展開が待っている。それもまた勘の良い方なら解る可能性があるものの、ブログを始めてから何度も述べているように、先や結末が解るからと言って作品がダメであるとは断言できない。それまでをどう見せるかが大事であって、ここがつまらない場合に初めて映画全体もつまらないと結論を下して良いわけである。本作は全体として特別巧いとは言えないにしても、エドガー・アラン・ポーやヴィリエ・ド・リラダンによる怪奇小説風のムードがあってなかなかに捨てがたく、そこを大いに買う。もしかしたらTV番組では有りふれているかもしれないが、TVドラマを観ない僕は関知しない。

T・S・エリオットやイェーツといった象徴詩の詩人の名前が出て来るのは嬉しいが全体とのバランスを考えると衒学趣味的ではあり、反面ミス・マープルは些か通俗に過ぎる。但し、後者はミステリーだけに本作の内容に関連があるかもしれず、軽々しく扱ってはいけないかもしれない。

ミステリー故ネタバレするとまずいので具体的に指摘できないが、実は肝心のところが抜け落ちていてお話の為のお話になっているそしりは免れず、採点は専らポー的な部分を評価したことによる大盤振る舞いと知られよ。

タイトルにインパクトがあり、観てみました。

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