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zoom RSS 映画評「グッバイ、サマー」

<<   作成日時 : 2018/04/05 08:46   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2015年フランス映画 監督ミシェル・ゴンドリー
ネタバレあり

観終わってエンド・ロールでミシェル・ゴンドリーの作品と知って少々びっくりした。ファンタスティックな変化球作品を作ってきた彼としてはなかなか素直な青春映画だったからである。ゴンドリーの自伝的要素が入っている由。

パリ。14歳になって声変わりもせず小柄で長髪、教師からも“女生徒”と揶揄される少年ダニエル(アンジュ・ダルジャン)は、全く対照的なガソリン臭い転校生テオ(テオフィル・バケ)と親しくなり、テオのアイデアで夏休みにハンド・メイドの車で旅をする計画を立てるが、当然彼らの年齢では運転はできず、それ以前に車が公道を走るレベルに達していない。車をログハウス仕様にして上手くごまかす作戦でいざ敢行、色々危険な目に遭い様々な人々と交錯し、車は木っ端微塵になるものの、得意な絵で獲得した飛行機チケットでパリに戻る。新学年、ダニエルは、パリを去ったテオの悪口を言った嫌な同級生を“男っぽく”殴り倒す。旅が彼を大きく成長させたのである。

という内容で、過保護の親に対する対応、同級生の少女ローラ(ディアーヌ・ベニエ)との初恋模様など、思春期にありがちな行動が瑞々しく描出されている。親が過保護であるダニエル、親がネグレクトのテオが、互いにないところを補完するかのように友情を育んでいくのもそこはかとなく心にしみる。

振り返ってみると、確かに後ろ向きに着地する飛行機の変な描写などはゴンドリーらしいおとぼけだが、全体的に素直に思春期中期の言動を伸び伸びと捉えているのが良く、秀作「トリュフォーの思春期」(1976年)の数年後のような内容に僕は終始ニコニコでありました。とりとめないようでいて頗る芯の通っていたトリュフォー作のように膝を叩かせるレベルにまでは達していないものの、肩の力の抜けているところが捨てがたい。

正に「ゴンドリーの思春期」でした。

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「グッバイ,サマー」
別にたいしたことないなー、と思いながら見ていたのだけれど、ラストのオールハッピーエンドにならない所なんかは素敵。今この時の私には、胸に小さな棘が刺さる。そう、今のこの時の私には。レビューが純粋に作品の内容とそれに伴う評価・感想を述べるものだとしたら、自分の来し方行く末に照らし合わせてのみ書くことが正しいとは思わない。だが、映画を観るという事がどうしても自分の感情とは切っても切り離せないものだから、…などなど、言い訳はもうどうでもいいや。他の時に観たならば、ちょっと退屈な青春譚に思えたかもしれない... ...続きを見る
ここなつ映画レビュー
2018/04/05 12:41

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