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zoom RSS 映画評「モヒカン故郷に帰る」

<<   作成日時 : 2018/04/30 09:17   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2015年日本映画 監督・沖田修一
ネタバレあり

沖田修一監督については、「キツツキと雨」を有名な「南極料理人」や「横道世之介」より買っている。いずれにしてもゆったりとしたテンポのうちにユーモアを醸成するのを得意とする監督である。

ヘヴィメタル・バンドのボーカルをしているモヒカン頭の松田龍平が、妊娠を機に恋人・前田敦子と結婚しようと彼女を連れて、故郷である瀬戸内海の戸鼻島(架空、広島県に属するという設定だろう)に帰省する。父親・柄本明は絶大なる矢沢永吉ファンで、息子の名前もそこから付け、現在指導している吹奏楽部が奏でる曲も「アイ・ラブ・ユー、OK」という具合。母親もたいまさこは熱烈な広島カープ・ファン。
 多くの家族がそうであるように、息子と父親とは色々と反発し合っている。矢沢永吉のファンとは言え、息子が売れないバンドに専心して妻になる女性に稼いでもらっている現状は父親としては面白くないだろう。そんな折に父親は病に倒れ、末期がんと判明、都会の大病院に行かず最終的には家に戻る。松田永吉君(笑)は父親の面倒を見、その最後の要望を聞き入れて即席的に結婚式を行う。父親はその場で死去する。

いくらでも陰鬱に作れる内容であるが、この監督の持ち味はその真逆ではあるし、柄本明を父親に配役するというところから推してもブラック・コメディーの方向に行くとほぼ見当がつく。結婚式場での壮絶な死に方はブラックもここに極まれりで、かつての森崎東辺りもやりそうな感じである。そうしたドタバタ感のある中に、平均的とは言えないものの小市民的家族愛にじーんとさせられるところが幾つかあり、佳作とまでは行かないが、捨てがたい。

演技的には出演者の実績を考えれば水準的といったところだが、庶民臭さのある前田敦子はこういう映画には面白い。
 ところで、僕は佐津川愛美と前田敦子の区別が単独では付かない。以前前田敦子と思って観ていたら佐津川愛美だったことがある。しかし、愛美嬢なら陰鬱な人物像にあてがわれるだろう。

MIMURAと吉田羊もロングしかない作品では区別がもっと難しい。

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モヒカン故郷に帰る
30歳の売れないバンドマン永吉は、妊娠中の恋人・由佳を連れ、7年ぶりに広島の戸鼻島(とびじま)へ帰省した。 賑やかな宴会の後、父・治が倒れ、ガンであることが発覚する。 母・春子、弟・浩二は動揺し、永吉たちはしばらく実家に滞在することに。 酒屋のかたわら中学校の吹奏楽部でコーチを務める治は、矢沢永吉の大ファン。 その思い入れは、生活すべてに及んでいた…。 ヒューマンドラマ。 ...続きを見る
象のロケット
2018/05/02 08:45

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
 矢沢栄吉は、中学のころ、クラスメイトがバンドを組んでキャロルのコピーをやりたいからリードギターを担当してくれといわれて、3,4曲やったことがありますが、あまりに初期のビートルズにそっくりで笑ってしまいましたね・・。
当時は、日本の歌手が日本語でロックを歌うというのは一般的でなく、「アイ・ラブ・ユー、OK」にしろ、ロカビリーみたいに英語の歌詞を訳詞したようなものでした・・。
日本人が、日本語でロックを歌うのは、ぼくは吉田拓郎、井上陽水の出現(彼らはどう考えても、それ以前のフォークとは一線を画していましたし、その意味でもロックでしょうね・・)を待たなければならなかったと思います。

>区別がつかない

 僕の記憶に間違いがなければ、佐津川愛美というのは、佐藤江梨子が棒読みスレスレの演技で、彼女以外にヒロインは考えられないというほどのハマリっぷりを見せた「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」で、サトエリの妹役でしたよね・・。
前田敦子とは、目と目の間がやや近いところが似ていると思いますね・・。前田敦子のほうが輪郭がシャープですが・・。

しかしながら、MIMURAと吉田羊は目の大きさがぜんぜん違うのに、髪を縛ったときに覗く顔の輪郭が似ているともいえる・・。
プロフェッサーは、ぼくよりも女優をよく観察していることに気がつきました(ぼくも、かなり注意深く見ているつもりですが・・)
こういうところが、夫々の時代を越えてファンタジーの中で俳優たちが共演したら、という幻想映画館のような発想にも繋がってくるのでしょう!
浅野佑都
2018/04/30 22:46
浅野佑都さん、こんにちは。

>矢沢永吉
中学時代、大体ビートルズ、陽水、かぐや姫に人気が集中していましたが、中にキャロル(実質的に矢沢永吉)好きが一人いました。
結局僕は「ルイジアンナ」「ファンキー・モンキー・ベイビー」二曲しか知りません。後者のベースのドライブ感はなかなか良いと思いましたが、それ以上の関心は持てませんでしたね。竹田和夫のいたクリエイションのほうが、ロックンロールではないロックらしさがあったと思いますが、一般的人気は出なかった・・・

>吉田拓郎、井上陽水
確かに、彼らの歌詞は日本のものとしては独特で、“ロック”でしたね。

>MIMURAと吉田羊
僕も以前はさほど似ていると思っていなかったのですが、「彼らが本気で編むときは、」を観た時吉田羊と思ってみていたら、エンドロールで「ミムラ」とあったのでビックリしましたね。アップが全くなかったからなのでした。

>よく観察
単に映像記憶が弱いという噂もありますが^^;

>幻想映画館
これは楽しいんですよね。
オカピー
2018/05/01 21:24

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