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zoom RSS 映画評「ハリウッド・スキャンダル」

<<   作成日時 : 2018/02/04 08:53   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2016年アメリカ映画 監督ウォーレン・ベイティ
ネタバレあり

日本劇場未公開作だが、ウォーレン・ベイティが監督・主演であるし、奇行で知られる伝説の資産家ハワード・ヒューズを主人公にした内幕ものらしいので観ることにした。

1964年ハワード・ヒューズ(ベイティ)の伝記をめぐる騒動が起きる。これをプロローグに5年前に遡る、という形式だが、映画内に出てくる女優ジーン・ピーターズとの結婚は1957年なので計算が合わない。但し、「年と固有名詞に変更あり」という事前のお断りがあり、僕の計算では10年の話を5年に詰めている。固有名詞ではヒューズが閉じこもったホテルの場所が違う。

お話は映画製作者でもあるヒューズが女優として採用したマーラ(リリー・コリンズ)を若い運転手フランク(オールデン・エアエンライク)が迎えるところから始まる。マーラはバプテスト派、フランクはメソジストと宗派は違うものの共に信仰深く、契りを結んだら相手と生涯を共にするという観念において共通しているので、互いに好意を抱きながらもなかなか進展しない。それ以前にヒューズが自己の傘下に収めた女優志願について徹底的に盗聴して調べていたということもあるが、いずれにせよ、身の固い二人は大富豪の信頼を得、フランクは秘書の一人に昇格、土地購入を勧めたりもする。
 しかし、成り行きで一線を越えてしまったマーラは相手のフランクが婚約者のいる立場なので将来を悲観し、初めて飲んだ酒の勢いで今度は会社経営のために結婚をすることを考えているヒューズと結ばれる。フランクは彼女が指輪をしているのを見て嫉妬するが、相手がヒューズとは思わず対応を間違える。
 ところが、ヒューズがジーン・ピータース(名前のみの登場)と唐突に結婚したため、彼女はヒューズに妊娠を告げただけで、帰郷してしまう。
 5年後マーラが4歳になった息子を連れてヒューズの潜んでいるホテルに現れ、伝記騒動に関し有利な証言をする人を知っていると彼に告げる。それを知り、かつ、子供の姿を見て気を良くした彼は待機する報道陣へ電話を入れる。マーラは指輪をこっそり返してホテルを去る。指輪を見て真相を知ったフランクはヒューズとの縁を切って二人を追いかける。

ヒューズをめぐる実話を元にしているが、二人の恋人たちのお話は創作であろう。日米共に余り評判は良くないものの、実話から好きなように想像の翼を広げて展開させた騒動は一通り楽しめる。子供の容貌から判断するに、父親はどうもフランクらしい(というのが落ち)。

ヒューズを狂言回しにして二人の恋模様を描くのが狙いと思っていると、中盤は二人特にフランクを狂言回しにしたヒューズの裏話のようになる。しかし、マーラが再び現れての展開を見ると僕の最初の考え通り狂言回しはヒューズであったと納得させられるのだが、この混乱は脚本が人物の出番の配分をやや間違えているところがある為である。しかし、少なくとも、一部の人が仰る「何を言いたかったか解らない」という程狙いは不鮮明ではなく、二人の遠回りの恋の行方を描いていることはよく理解できる。
 実際、アメリカで評判が悪いのは寧ろ、ものものしいお話の扱いに比例しないこの恋愛騒動の他愛なさであろう。他愛ない恋愛模様の何が悪いと僕は言いたいが。

タイトルを考えた人は郷ひろみの曲を意識しましたかな?

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
郷ひろみ、いいですね。人によって好き嫌いが分かれる歌手でしょうけれども、私は小学生の頃からファンですよ。「お嫁サンバ」とか「誘われてフラメンコ」とか、コミックソングすれすれの変な題と歌詞の持ち歌が多いんですが、郷ひろみが歌うと超一流のアイドルポップスと化す、稀有な才能の持ち主です。
ハリウッド・スキャンダルですが、今大騒ぎになってる件は、私は早く静まらないかな思ってます。ウッディ・アレンを庇うような発言をしたからといってダイアン・キートンが叩かれたりするのは、異常事態ですし、近寄りたくない磁場ですね。
nessko
URL
2018/02/04 11:48
nesskoさん、こんにちは。

>郷ひろみ
先日図書館へ行って二枚組のCDを借り、最近の余りよく知らない曲を除いて、一枚のCDにまとめましたよ。それで、「ハリウッド・スキャンダル」という曲があったのを思い出したわけですが。
 初期は「よろしく哀愁」など若者らしい初心な恋愛観を反映した曲が多かったですが、中期にはご指摘のようなコミックソングすれすれの曲が多くなりましたね。樹木希林と共演した曲は文字通りコミックソングでしたが。
 いずれにしても現在でも大活躍しているのは凄いですね。

>ダイアン・キートン
残念ながら、先日のカトリーヌ・ドヌーヴも一部意見を撤回しましたよね。

僕は個人主義なれど、こういう違う意見を排除したがる全体主義的な傾向は全く良くないと思いますね。犯罪まで行けば全く別問題ですが、通常の恋愛的行動までそこに入れては困ります。
 多分、僕が中学卒業後4年して初恋の人に手紙を書いたことは、今なら「ストーカー」扱いでしょう。やだやだ。
オカピー
2018/02/04 19:04

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