プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「トッド・ソロンズの子犬物語」

<<   作成日時 : 2018/02/16 10:40   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

☆☆★(5点/10点満点中)
2016年アメリカ映画 監督トッド・ソロンズ
ネタバレあり

題名詐欺と言う人がいるが、わざわざ「トッド・ソロンズの」と謳っているのだから、騙される方が悪い。シニカル千万なソロンズが大衆向けの作品を作るわけもないのだ。ソロンズを知らないというのは言い訳にならない。誰でも知っている名前でないからこそ“一体何だ?”と思わせるのである。

父親が小児がんの息子(キートン・ナイジェル・クック)の為にダックスフント(英語ではウィーナー・ドッグと言うらしい)を買ってくる。しかし、子供が与えた食べ物が元で下痢を起こし激しく衰弱したため動物病院で安楽死の処分に付されることになる。
 病院で働く眼鏡娘ドーン(グレタ・ガーウィグ)は安楽死が可哀想なのでこの犬を勝手に連れ去り、かつての同級生ブランドン(キーラン・カルキン)と一緒に旅立つ。ドーンは「ウェルカム・ドールハウス」のあの眼鏡少女の成長した姿らしく、いかにも“不思議ちゃん”だった彼女らしい行動である。
 ブランドンはダウン症の弟夫婦を訪れ、父親の死を告げる。二人は弟夫婦に犬を残して去る。

90分もないのにここでインターミッションが入るのがソロンズらしい人を食った可笑しさ。

インターミッションでカントリー&ウェスタンの曲に乗って歩き続けるワンちゃんを延々と映した後は、脚本家崩れの映画学校講師ダニー・デヴィートーの挫折続きの物語。最後に犬に爆弾をくくりつけたのがばれて御用になる。
 続いては、気むずかしそうな老婦人(エレン・バースティン)が孫娘(ゾーシャ・マメット)が連れてきた黒人前衛アーティストを支援する為に無心したお金を供与する。その後彼女は居眠り中にダックスフントがいなくなり車に轢かれてぺっちゃんこ。それをかのアーティストがオブジェにする。

ソロンズのシニカルな人生観・死生観を反映したブラック・ユーモア満載の作品で、内容的にはつまらなくはないものの、全体のトーンを考えた時、犬が狂言回しとして徹底されていないところが気に入らない。「ウィンチェスター銃'73」のように、同一の犬(あの作品では銃)が事情があって持ち主が変わり、その持ち主の人生に焦点が当たっていくという古典的な作風のほうが僕のようなオールド・ファンには落ち着くのである。ソロンズは後半そのプロセスを省略するのである。そうしないのが彼らしいひねくれ方と言えばそれまでで、インターミッションは犬が転々とする行為の省略を意図したものと考えられるわけだが、きちんとしないと物足りない年寄りの映画観はそう簡単には覆らない。

また、下痢便を延々と映したり、犬のぺしゃんこを執拗に捉えたりするのは僕の趣味に合わない。

犬好きは観てはいけない作品。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「トッド・ソロンズの子犬物語」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる