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zoom RSS 映画評「風に濡れた女」

<<   作成日時 : 2017/12/05 11:25   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2016年日本映画 監督・塩田明彦
ネタバレあり

塩田明彦監督は、「害虫」の場面を超えた環境描写の組み合わせによるモンタージュの効果に圧倒されて以来、何かと注目している。
 本作はにっかつロマン・ポルノ・リブート・プロジェクト第2弾で、シリーズの中で一番興味を持ったのが彼が監督したこの作品である。

女性関係に嫌気がさして森の中の空き地でストイックな独り暮らしをしている劇作家・永岡佑が、海岸からつけてきた若い女・間宮夕貴から性的なアプローチをされるが、勿論応えようとしない。彼を慕っているらしい若者テイ龍進は理想の女性を求めて拙い詩を書いている。二人で行く喫茶店の店長は彼女を雇い、懇ろになるうちに覚えのない彼を逆恨みする。
 そこへ演劇仲間の女優(今は演出家をしているらしい)が劇団員を引き連れて訪れ、若い女流作家を置いていく。永岡は彼女を諭す。森の中を歩いている女流作家はテイと遭遇してカップルが出来上がる。様々の刺激で性欲が起きてきた永岡は間宮譲にモーションを掛けるが、今度は彼女がそう簡単には許さないと抵抗する。

昨日の「ジムノペディに乱れる」はシュールな作品であったが、こちらにも見出されるシュールさは演劇的なデフォルメ或いは強調によるもので種類が違う。しかし、その演劇的な感覚が最後の性交三重奏により崩れてしまって一貫せず、僕に物足りなさを覚えさせる所以となっている。

しかし、僕がしている独特の解釈が正しければなかなかユニークな作品ということになり、評価を上げたくなる。即ち、中国説話集における幽霊譚と同種のものではないかと思ったのだ。テイの車のラジオから「逃げた虎が捕まりました」というニュースが流れている。永岡は彼女が消えた朝「どちらが犬なのかしら?」と木製椅子に書き残した文字を発見する。つまり、彼女は虎の化身で、彼を翻弄した挙句に消える(そして捕まる)・・・という解釈。
 実際には、彼女は逃げて舞い込んだ虎のようなものだったという暗示だろうが、実際に虎の化身であったほうが面白い。

中島敦とか井上靖とか。

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