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zoom RSS 映画評「アンヌとアントワーヌ 愛の前奏曲」

<<   作成日時 : 2017/10/08 09:45   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2015年フランス映画 監督クロード・ルルーシュ
ネタバレあり

インド映画「ジュリエットとロメオ」に音楽を付ける為にインドを訪れたフランスの映画音楽作曲家ジャン・デュジャルダンが、フランス大使館のレセプションに招かれ、大使夫人エルザ・ジルベルスタインと意気投合、子宝に恵まれない夫人が聖者アンマに会い、また、沐浴するガンジス河への旅に付き合うことになり、躊躇の末に一線を越えてしまう。デュジャルダンには結婚を迫るピアニストの恋人アリス・ポルがいる。さて、この後彼らの関係はどうなっていくのか。

というお話は、クロード・ルルーシュの「男と女」そのものだし、音楽もまるでフランシス・レイではないか、と思いつつエンディング・ロールを眺めていたら監督がルルーシュ、音楽監督レイとあって「な〜んだ」ということになった。若い人がこういう1960年代風の映画を作ったのかという嬉しさはぬか喜びに終わったわけだが、それでも露骨すぎない見せ方がさすがにうまく、日本でフランス映画に人気があった頃の気持ちを蘇らせてくれて、嬉しくなるものがある。
 ルルーシュは「男と女」を事実上シリーズ化して類似作品が何本もあり、今回の原題Un + uneは事実上の「男と女」の意味。だから、ルルーシュと知って観れば「またか」にもなりかねなかったが、知らなかったが故にプラスの効果が出たわけである。

デルジャルダンの観る夢や幻想を現実と交えてわざと混乱させる作り方をしていて洒落っ気を出しているが、断然素晴らしいのは、大使クリストフ・ランベールが自分の車に乗せたアリスにエルザとのなれ初めを紹介する場面が、エルサがデュジャルダンに語る思い出と同一化する場面である。一つの場面が四者を繋ぐブリッジになっているのだ。1年に400本近い映画を見ていてもこういう嬉しさはなかなかない。

インドが強調されているが、良くも悪くも鑑賞者はインドに拘ってはつまらない。多分に“異国情緒が外国人に与える心的影響”というモチーフの域を出るものではないだろう。二人の恋愛心理を楽しむべきである。

レイの音楽も全盛期のようなムードがあって素晴らしい。レイは映画音楽が映画音楽らしかった時代の最後の作曲家。「白い恋人たち」「雨の訪問者」「パリのめぐり逢い」など、僕の青春と結びつく曲ばかりである。

WOWOWとNHKはもっと古い映画に注力されたし。特にNHKは、古い映画を大量に放映したBS2がなくなり、つまらなくなった。

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