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zoom RSS 映画評「何者」

<<   作成日時 : 2017/09/08 08:39   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
2016年日本映画 監督・三浦大輔
ネタバレあり

若手作家・朝井リョウの同名小説を三浦大輔が映画化。「桐島、部活やめるってよ」はヒエラルキーに苦しめられる高校生がテーマだったのに対し、こちらのテーマは就職活動に悪戦苦闘する大学生である。

元演劇部で人の分析が得意な佐藤健、彼の親友でバンド活動をしていた明るい菅田将暉、彼と付き合っていた真面目な女性学生・有村架純、留学中に彼女と知り合った二階堂ふみ、彼女と同棲しているクリエイター気取りの岡田将生の計五人が、ふみちゃんの部屋を「就活対策本部」と名付けて集い、情報交換をすることにする。

というお話で、堅実な架純ちゃんや能天気な菅田君が内定をもらうのに対し、面接官受けが良さそうな佐藤君が何故内定をもらえないのかという謎が、SNSを小道具に解明していくのがお話の眼目。
 先輩・山田孝之が遠回しに指摘し、同じく内定貰えない組のふみちゃんが彼の実態を指摘するように、彼はサブのSNSで知り合いたちを批判している。面接官には彼の上から目線の性格が見えていたのに違いないのだ。それについてはふみちゃんや気取っているようでいて浅薄な岡田君も五十歩百歩だが、そんなことで就職ができないのもお気の毒な気がする。
 しかし、負け組になりそうな彼やふみちゃんにしても、こうした経験により自分を見つめることを知る。主人公たる佐藤君扮する人物が自分の行動を舞台上で行われているように幻視するのは、そういうことである。最後に面接官に「1分間では(自分を)語れません」と真情を吐露する彼を見ると、起死回生の逆転ホームランになったような印象を僕に残す。

「対策本部」でのやり取りや試験場での様子を見ると、今の就職活動は大変だなあという思いに至る。僕らのころは現在と比較すればテキトーだった、少なくとも僕は。
 現在、僕の周囲には今年留学から帰ってきた甥っ子がいるだけで、彼以外に現状を知るにふさわしい人物はないが、現在の大学生が直面している就職活動のややこしさがSNSと自意識のぶつけ合いを通してよく伝わってくる佳作と言って良いのではないか。

僕はふみちゃんと同じく外国語学部に在籍していたので、友人にはマスコミや出版社に就職した者が少なくない。一番仲が良く、ビートルズの海賊版などを一緒に探していたS君は何もしていないように見えてまんまとダイヤモンド社に就職した。まだ在職しているだろうか?

三浦大輔、投手を引退したと思ったら、映画監督になっていた・・・なんてね。

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