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zoom RSS 映画評「スキャナー 記憶のカケラをよむ男」

<<   作成日時 : 2017/08/07 08:14   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2016年日本映画 監督・金子修介
ネタバレあり

昨年「秘密 THE TOP SECRET」と相前後して公開されたらしい。片やデジタル的、こちらはアナログ的な、残留思念もので、好一対である。しかし、残念ながら、どちらも出来栄えは大したことはない。

ピアノ・コンクールで優勝を目指す高校生・杉咲花が、大好きな先生・木村文乃が失踪したと、警察ではなく、超能力ネタを売りにしていたお笑いコンビが所属していた事務所に現れる。丁度そこに片割れ・宮迫博之がいて、現在残留思念を読むことのできる相方・野村萬斎はその能力により人間嫌いが高じてアパートの管理人として引きこもっていると言う。その彼を何とか捜索に担ぎ出し、聞き得た情報を持って警察に行くと、実は警察が追っていた事件の犯人や車両が一致する。
 担当刑事・安田章大が積極的に彼らの捜索ぶりに関心を持ち、情報を交換するうちに、十数年前の高原キャンプにつきあたり、木村先生を含む当時小学校高学年だった3人が被害者であることが判明、犯人らしき人物が最後の一人を捜していることが判って来る。ところが、彼らと関係があり犯人と思われる少女は直後に死んでいると知らされる。

さて、犯人は誰か、犯人の次のターゲットは誰か・・・という本格ミステリー仕立てである。

少し映画論の話をすると、物語が映画レベルであるか、TVで十分であるか、という世間で言われる観点は間違いと言わなければならない。実際には、出来栄えが映画レベルであるか、TVドラマ・レベルであるかというに過ぎない。小津安二郎の映画は、演出家がTVレベルであれば、何ということのない話ばかりであり、小津のようなきっちりした映画観を持つ人が作ったから“映画”になったのである。
 ということで、本作はTVの2時間ドラマ・レベルである。お話自体が確かに「TVドラマで十分」と言いたくなる内容だが、もう少し重量感を打ち出せれば十分“映画”になったであろう。その最大要因は、序盤コミカルで、終盤はシリアスになるという韓国大衆映画の模倣みたいなスタイルにある。しかし、シーンが「秘密」よりずっときちんと繋がっている辺りは、脚本・古沢良太、監督・金子修介の実力が一応発揮されている。

どちらの作品も「人の記憶には主観が入っている」という視点が強調されていて、【人の記憶=事実】という単純な図式で進まないのが、面白味はともかく、21世紀の作品という印象となる。この古沢脚本氏と金子監督が「秘密」を担当していたらぐっと面白くなったのではないか。

杉咲花はバイタリティーがあってご贔屓だが、それ故にピアノ少女には見えない。

偶然だが、「男」シリーズが続く。明日も?

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『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』('16初鑑賞45・劇場)
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みはいる・BのB
2017/08/08 10:48
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パピとママ映画のblog
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