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zoom RSS 映画評「ドント・ブリーズ」

<<   作成日時 : 2017/08/12 05:07   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2016年アメリカ映画 監督フェデ・アルバレス
ネタバレあり

昨年末に話題になったそうで、現に最近投稿数が激減しているAllcinemaでも10人がコメントしている。

疲弊しているデトロイト。警備会社関係者の父親の持つ情報を利用して、ディラン・ミネット、ダニエル・ゾバット、紅一点ジェーン・レヴィによる三人の強盗が、足がつきにくいように最低限のものを盗んでいる。郊外に住んでいる盲目の老イラク帰還兵スティーヴン・ラングが、娘が死んだ交通事故絡みで莫大な示談金を得たと知り、忍び込む。ところが、この老人は警備を厳重にしている為三人組は予想外に悪戦苦闘し、しかも手間取るうちに、気づいた老人が軍隊仕込みの実力を発揮し、まずゾバットがあっさり射殺されてしまう。

以降、盲目の老人と残った二人とが勝負を繰り広げる様子を延々と描く。

暗くなるまで待って」(1967年)のヴァリエーションで、その3年前に作られた「不意打ち」のアイデアを加えたような印象。後者は女性を含むチンピラが、動けない老婦人をしり目に物品を盗むお話である。

本作は、原型となったような上記二作が被害者側の立場から見せているのに対し、加害者側からの立場から見せているのが、いかにも現在の作品らしい。同時に、そこに本作の狙いの限界もある。
 確かに、主人公側に観客の共感なり関心なりが向かうのが人情だが、とは言え、サスペンスを感じる程度は主人公が被害者である場合に比べてぐっと減少する。そこで、被害者側にも問題がありますよ、と後半種明かしをするわけだが、彼の問題には不幸な原因があり、決定的なものにはならない。まして、加害者側がそれを知って襲っているわけではない以上、ドラマツルギー的に調和することのない弱さを露呈するのである。

舞台となる家の造形をきちんと見せていないのも「暗くなるまで待って」の程には面白くならない所以。小手先の細工では、やはり一通りしか楽しめないのだ。

半世紀前に「ふるえて眠れ」という邦題の作品があったように、「息を止めろ」くらいのほうが気分が出る。原題通りでは気取りすぎじゃろ。

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ドント・ブリーズ ★★★★
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