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zoom RSS 映画評「L.A. コンフィデンシャル」

<<   作成日時 : 2017/07/14 08:52   >>

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☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1997年アメリカ映画 監督カーティス・ハンスン
ネタバレあり

20年前に面白く観たハードボイルド調の刑事映画である。

1952年頃(映画「悪人と美女」の看板が出ていたことによる判断)、お客と店員総勢6人の男女が喫茶店で殺される事件が発生、被害者の一人である刑事の同僚ラッセル・クロウが、殺された女性客と知り合いである高級娼婦キム・ベイシンガーを訪ね、懇ろになる。彼は少年時代に母親を殺した父親を憎んでいるため女性に暴力的な男には厳しく、彼女から女優に似せた娼婦を売り物にしている売春と麻薬で儲けている組織の存在を掴む。
 黒人3人が犯人という情報を得て、殉職した父親を殺した犯人を突き止めたくて警察に入った正義感が強くかつ出世の野心もある新米刑事ガイ・ピアースは突き止めた現場に乗り込み犯人を仕留めるが、どうも真犯人は別にいるらしく、TVドラマでの指南役を仰せつかっている中堅刑事ケヴィン・スペイシーと組んで独自に捜査を開始する。ところが、ピアースは真犯人に罠にはめられキムにちょっかいを出した為にクロウとの間にいざこざが発生。その頃スペイシーは昔の情報を得ようと家で面会した警部ジェームズ・クロムウェルに撃たれて死亡する。
 しかし、スペイシーは無駄死にはしなかった。クロムウェルから彼の残したダイイング・メッセージ「ロロ・トマシ」について調べろと告げられたことから悪の元締めが警部その人と気づいたピアースは、敵となったはずのクロウと組んで警部一味と対峙する。

ミステリー的にはクロムウェルがピアースが謎の殺人犯を指す言葉として作った「ロロ・トマシ」を、発案した本人に告げるところが肝で、本作一番の見どころなのではあるまいか。

原作はジェームズ・エルロイで、「ブラック・ダリア」(2006年)同様に女優がモチーフになってい、スペイシーと組んでいるゴシップ記者ダニー・デヴィートーの語りで進むハードボイルド・ムードがお楽しみであるが、それだけで判断するなら評判の悪い「ブラック・ダリア」にさえ及ばない。
 本作が面白くなったのは、やはり、正義感はあるが完全無欠な君子ではない三人の刑事の性格をうまく展開に生かしたところにある。監督カーティス・ハンスンがそれを正攻法にハードボイルドものらしく比較的複雑な話を要領よく見せたのも貢献度が高い。

当時まだ中堅だった俳優3人のアンサンブルが優秀で、キム・ベイシンガーの薹(とう)が立っている故のお色気も魅力を添える。
 
秋風や 語るに落ちる クロムウェル 一言発して 正体ばれる(韻も踏んでいる短歌なり)。

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[映画]L.A.コンフィデンシャル
1997年、アメリカ 原題:L.A. Confidential 原作:ジェイムズ・エルロイ 脚本:カーティス・ハンソン、ブライアン・ヘルゲランド 監督:カーティス・ハンソン 出演:ガイ・ピアース、ラッセル・クロウ、ケヴィン・スペイシー、ジェームズ・クロムウェル、キム・ベイジンガー ...続きを見る
一人でお茶を
2017/07/14 11:21

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
この映画はすごく好きで、DVDを持っていて時々見返しています。とてもオーソドックスな作品ですが、最近だとそれが希少価値があるように見えますね。
オカピーさんのおっしゃっているように、三人の刑事のアンサンブルがよくて、何度見ても飽きません。よい役者がそろってたのですね。
キム・ベイジンガーがこれでオスカーを獲れたのは本当によかった。キム・ベイジンガーとダイアン・レインはうまいしきれいだし良い女優ですが、どうもハリウッドでジョディ・フォスターに代表されるような強いイメージの女優が高評価される時流と三十代くらいの時期がぶつかって、損をしているような気がしてなりません。ベイジンガーもレインもずっと第一線で活躍中なので、これからでも賞をとれるとは思いますが。
nessko
URL
2017/07/14 11:28
nesskoさん、こんにちは。

>オーソドックス
今では勿論そうですが、当時でもオーソドックスな作りでした。
カーティス・ハンスンは信用している監督です。

>よい役者
恐らく、これ以前ケヴィン・スペイシーもラッセル・クロウも僕は知らなかったと思います。
本作で憶えました。


>ジョディ・フォスターに代表されるような強いイメージの女優が高評価される

全くその通りと思います。
「告白の行方」というジョディが主演した映画は余り良くなかったですが評価され、ダイアン・レインをご贔屓としている僕としては何だか面白くなかったですね(笑)
オカピー
2017/07/14 21:19

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