プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「スーサイド・スクワッド」

<<   作成日時 : 2017/06/02 09:07   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 7 / コメント 0

☆☆★(5点/10点満点中)
2016年アメリカ映画 監督デーヴィッド・エアー
ネタバレそれほどなし

マーヴェル・コミックスの「アベンジャーズ」「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」「X−MEN:アポカリプス」に対抗するかのように作られたDCコミックスの戦隊もの。似たようなものを見せられても上手ければ、観ているうちに楽しんでしまうのが人情というものだが、構図的に一番似ている「X−MEN:アポカリプス」に比べて断然つまらない。
 超人を含めたスーパーな悪党だけで戦隊を組ませるというアイデアが一応ユニークだが、メンバーを一人一人紹介していく場面の積み重ねにおけるリズムの悪さ、絵のつまらなさ、かなり似ている「X−MEN:アポカリプス」より映画的に段違いに落ちる。

それでもご機嫌なロックンロールに乗って紹介されるので前半は一通り見られるが、話の見通しの悪いこと誠に甚だしい。
 この手の作品ではまず敵役がはっきりしないとまずいのに、女性精神分析医ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)の頭を狂わせたジョーカー(ジャレッド・レトー)、戦隊の仲間であった太古から生きる霊的女王エンチャントレス(カーラ・デルヴィーニュ)とその弟、そして戦隊の生みの親ウォラー女史(ヴィオラ・デイヴィス)という三悪党がいて、全体の構図がはっきりするまで、すっきり見られない。
 女史の悪党ぶりが判明するのはかなり後半だから除外できるにしても、女史が彼らを使って何をしたいか碌に解らないうちに戦闘が始まってしまう。エンチャントレスが作戦開始前に抜けて自分たちの悪事を始めるなんてお話にするからこんな混乱が生まれる。一言で言えば設計が悪く、観客のことを殆ど考えていない作劇になっている。女王を最初から悪役に据えておけば見通しが良くなったのである。
 全員が悪党だからこの先どうなるか解らないという展開を予想させることでサスペンスを生み出そうとしたのかもしれないが、それには欲をかかずに余分な悪役を配置せずにそこに専念する必要があっただろう。

霊的な存在がいるかと思えば、ウィル・スミスのようにオリンピックに出れば金メダル確実の射撃の名手ではあるが普通の人間に過ぎないメンバーがいたり、戦隊のバランスも良くない。しかも中盤になると、めそめそした全く気勢の上がらない展開になり、それが暗いだけのつまらない画面で進行する。
 ヒーロー以上に悪党がめそめそするのは「スパイダーマン」第一シリーズで指摘したようにお話をつまらなくすることだけに貢献する。めそめそ・くよくよ型も、僕が口を酸っぱくして言ってきたせいか(そんなわけはないが)大分改良されているのだが、本作は「スパイダーマン」より悪い。ロックンロールなのかと思ったら演歌の世界だった。

何も知らずに見たところ、蓋を開けてみれば、本作は「バットマンvsスーパーマン」の後日談にして、「バットマン」外伝の趣である。スーパーマン絡みの序盤でがっくり来た。「またアメコミか」てなもんで。

小汚い連中が多いのも印象が悪い。しかも演歌だ(笑)。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(7件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
スーサイド・スクワッド〜女性活躍ショー
公式サイト。原題:Suicide Squad。ザック・スナイダー製作総指揮、デヴィッド・エアー監督。ウィル・スミス、ジャレッド・レトー、マーゴット・ロビー、ジョエル・キナマン、ヴィオラ ... ...続きを見る
佐藤秀の徒然幻視録
2017/06/02 10:57
「スーサイド・スクワッド」
ジャパンプレミアにて鑑賞。基本的なポリシーとして、試写会などで事前に鑑賞した作品については、(東京で)公開されるまではレビューをUPしないようにしているのだが(理由はいくつかあるけれど割愛)、本作ではハリウッドスター登壇にも関わらず写真撮り放題、会場での待ち時間にはレッドカーペット生中継など、主催者側の並々ならぬ意欲を感じたので、ご招待いただいたサイトへの謝意も含めてUPさせていただく。面白かった。色々粗はあるけれど、それをねじ伏せるキャラの立ち具合。まごう事無き娯楽作品である。設定が「悪党だけ... ...続きを見る
ここなつ映画レビュー
2017/06/02 12:37
スーサイド・スクワッド ★★★★
DCコミックスに登場する悪役がそろい、危険な任務に挑む部隊“スーサイド・スクワッド”を結成して悪対悪のバトルを繰り広げるアクション。悪役の中でも人気抜群の『バットマン』シリーズのジョーカーをはじめ、アンチヒーローたちが減刑と引き換えに作品の垣根を越えて共に任務に挑むさまを描く。出演は、ウィル・スミス、ジャレッド・レトーら。メガホンを取るのは、『エンド・オブ・ウォッチ』『フューリー』などのデヴィッド・エアー。強烈な個性やビジュアルを持つ悪役たちのぶつかり合いに期待が高まる。 あらすじ:世界崩壊の危... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
2017/06/02 13:11
『スーサイド・スクワッド』('16初鑑賞86・劇場)
☆☆☆☆− (10段階評価で 8) 9月5日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター9にて 15:40の回を鑑賞。 2D:字幕版。 ...続きを見る
みはいる・BのB
2017/06/02 13:47
「スーサイド・スクワッド」
はっちゃけ度たりない。むしろ地味? 一番悪党なのが秘密機関のボス。 ...続きを見る
或る日の出来事
2017/06/02 21:27
「スーサイドスクワット」☆コミックそのもの
アイデアはバッチリ☆ 寄せ集め悪党集団にスポットを当てて、うまいこと悪を成敗するダークヒーローよりももっとダークなヴィランをヒーローに仕立てるのだもの♪ しかも他のヒーローと絡めてくるところがニクイ・・・・けど。 ...続きを見る
ノルウェー暮らし・イン・原宿
2017/06/05 17:38
独断的映画感想文:スーサイド・スクワッド
日記:2017年9月某日 映画「スーサイド・スクワッド」を見る. 2016年.監督:デヴィッド・エアー. 出演:ウィル・スミス(デッドショット(フロイド・ロートン)),ジャレッド・レトー(ジョーカー) ...続きを見る
なんか飲みたい
2017/09/04 18:59

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「スーサイド・スクワッド」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる