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zoom RSS 映画評「料理長(シェフ)殿、ご用心!」

<<   作成日時 : 2017/04/06 09:34   >>

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☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1978年アメリカ=イギリス=フランス=西ドイツ合作映画 監督テッド・コッチェフ
ネタバレあり

主治医に減量しないと死んでしまうと脅されている料理評論家のロバート・モーリーが、自ら発行する料理雑誌で料理長(シェフ)ベスト4を発表する。在英の仏人ジャン=ピエール・カッセル、仏人フィリップ・ノワレ、伊人ステファノ・サタ・フロレス、そして紅一点の米人?のジャクリーン・ビセットという面々。
 バティシエのジャクリーンも招聘された英国王室の晩餐会で女王から褒められたカッセルが、彼女と楽しんだ翌朝オーブンの中から死体で発見される。彼女がフロレスに取材にイタリアに出かけると、今度は彼が水槽の中で溺死しているのを発見される。
 いずれも彼女と交流した後なので、彼女と、彼女を未練たらしく追いかけまわしているジャンクフード屋の前夫ジョージ・シーガルが各国の警察に怪しまれる。

というミステリーで、面白いのは得意の料理方法に従ってシェフが殺されること。まあ見立て殺人と言って良いのだろうが、ジャクリーンが雑誌に選ばれたシェフが掲載順に殺されると推理した通りノワレが殺され、最後は彼女をめぐるサスペンスとなる。

ナンとアイヴァンのライオンズ夫妻による推理小説を才人ピーター・ストーンがコミカルに脚色し、職人的な巧さを持つテッド・コッチェフが流麗に映像に移した佳作で、オードリー・ヘプバーンがもう15歳くらい若ければ、ビリー・ワイルダーが彼女を主演に上手く“料理”したのではないかと思われる素材。
 実際ストーンはオードリー主演「シャレード」の脚本を書き、ヘンリー・マンシーニが本作同様にその音楽を担当していた。本作のジャクリーンもオードリーのように出て来る度に衣装を変え、ロンドン、ヴェニス、パリと欧州を駆けずり回る。肉体的な色気さえ望まないのであれば正にオードリー向けの内容なのだ。

ミステリーとしては変則的な見立て連続殺人もので、予想通りのようなそうでもないような幕切れも含めて、横溝正史的。とは言っても探偵らしい探偵が出て来ない為、本格ミステリーとしての醍醐味を求めるとちと当てが外れる可能性があるが、数々のグルメ料理、ファッション、観光的要素・・・と視覚的なお楽しみは盛りだくさんで、これにユーモアたっぷりの台詞が抜群の面白味を加える。

「シャレード’79」という映画があったけれど、本作こそ「シャレード’78」といったところ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
これは大好きな作品で、もう一度観たいなと思っています。ぼーっと見ているだけできれいで楽しかった。きれいなお料理がいっぱい出てくるのもよかった。ジャクリーン・ビセットとキャンディス・バーゲンは、20-30代のいちばんよかった時期が、ちょうどアメリカ映画で美男美女を使うのが流行らなかった時期と重なって、損をした女優という印象があります。二人とも、きれいなだけでなく、芝居もしっかりしていてよかったんですけれどね。
nessko
URL
2017/04/07 10:41
nesskoさん、こんにちは。

リアルタイムで観て面白いと思った作品で、是非見たいと思ってこの度WOWOWがやってくれました。良い映像状態で再鑑賞できて実に嬉しかったですね。

>ジャクリーン・ビセットとキャンディス・バーゲン
その通りだと思いますね。
だから、キャンディスは、フランスでクロード・ルルーシュの「パリのめぐり逢い」に出演したのでしょうが。
そんなこともあってか、晩年のジョージ・キューカーが全盛期を過ぎたかと思われた二人を主演に「ベストフレンズ」という作品を作りました。nesskoさんのご指摘を受けてハッとしましたよ。僕らの世代の映画ファンには夢のような素敵な共演でしたなあ。
オカピー
2017/04/07 20:20

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