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zoom RSS 映画評「ブルックリンの恋人たち」

<<   作成日時 : 2017/04/22 09:00   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2015年アメリカ映画 監督ケイト・バーカー・ブロイランド
ネタバレあり

アン・ハサウェイ主演ということで、配給会社はメジャーのロマンス映画を思わせるような邦題を付けたが、実際には男女の交流が主題になっていくとは言え、インディ(独立映画)の人生スケッチと言うべき一編である。

「題名に偽りあり」という非難は当たっているが、勝手にメジャーのロマンティック・コメディーのようなものを期待して「つまらなかった」ではちと芸がない。彼女を中心に考えるのなら、頭を切り替えて、いかにもインディ映画らしい暗鬱なタッチに、メジャーのコメディー映画を主な活躍場所としてきたアンが適役だったか否かを判断するのが映画に対する感想であり、批評文と言うべきであろう。

モロッコで人類学研究に勤しんでいるアンが、母親メアリー・スティーンバージェンからの連絡で、音楽で独立を目指している弟ベン・ローゼンフィールドが交通事故で昏睡状態に陥ったと知り、急遽帰国、モロッコに渡る前に彼女は大学を止めてまで音楽に打ち込もうとする弟と大喧嘩をやったことを大いに反省する。
 弟の創作ノートに彼がご贔屓にしているフォーク系人気歌手ジョニー・フリンのライブ・チケットを発見、代わりに聴いた後、彼の楽屋に赴き弟の話をする。非常に気さくな彼は話をきちんと聞いただけでなく、翌日病院にまで駆け付け、彼の為になるかもしれないと歌を歌う。他日、二人は弟が歩んだ道を彷徨して町の音を収録、弟の耳元に流す。
 かくして二人は親密さを増していくが、やがて彼はフィラデルフィアのライブへと旅立っていく。その直前に弟は目を覚まし、容態は安定する。彼女はフィラデルフィアに出かけるものの、会場には入れず、車に「ありがとう」の置手紙を残して帰路の人となる。

姉弟愛が男女のちょっとしたアヴァンチュールを生むというだけのお話で、大きな紆余曲折はない。しかし、実際の人生を切り取れば多くはそうしたものである。
 メジャー映画は大きな嘘をいかにも本当らしく見せる。僕は個人的には嘘を巧くつくそうした映画のほうが好きであるが、本作のようなスケッチ的作品も巧く作ってくれれば悪くないと思っている。

本作が長編デビュー作という女性監督ケイト・パーカー・フロイランドは匠気のない素朴なタッチで進めていて、面白味がある演出ぶりではないが、インディ・タイプの作品で「これは巧い」と膝を打つような作品にはなかなか遭遇しないものである。

演技の判断には自信がない僕(笑)が言っても信用されないだろうが、姉(ねえ)ちゃんならぬアンちゃんの演技も悪くないのではないか。

ビートルズの「ブラックバード」がギターで演奏するのに一番難しい曲と劇中で指摘あり。ネットで調べたら「簡単ではないがそれほどでも」という人もいたなあ。

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ブルックリンの恋人たち
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