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zoom RSS 映画評「ちはやふる−上の句−」

<<   作成日時 : 2017/04/15 09:44   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2016年日本映画 監督・小泉徳宏
ネタバレあり

末次由紀のコミック「ちはやふる」は通算1200万部も売れているベストセラーであると言われても、1970年代前半までのコミックしか知らない僕は、映画になるまで全く知らなかった。それもクイズを通して知ったというお粗末。

近いスパンでの前編・後編スタイルについては批判が多く、僕も全く気に入らないが、平成での流行については「ハリー・ポッター」に始まる洋画に責任があると思っている。しかし、何回か述べたように、実はこの興行スタイルは、日本では戦前・終戦直後に流行ったものである。当時は合わせて2時間くらいのものを堂々と分割公開としたケースも多かったのだから、昨今のはまだ程度が良いのかもしれない。

前置きはこのくらいにして、本論。

タイトルは百人一首の中でも有名な在原業平の「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」からで、昔の表記に従って「ちはやる」となっているが、この題名においても本来は「ちはやる」と読むのが正しいのだろう。

小学校の時に競技かるたの面白さに目覚めた綾瀬千早(広瀬すず)は、高校に進学するやかるた部創設に奔走する。小学時代の仲間である真島太一(野村周平)を校内に発見、当時のライバルである西田優征(矢本悠馬)も加わるが、創設条件である5人に2人足りない。
 百人一首が大好きな古風な少女・大江奏(上白石萌音)、机にかじりついているガリ勉の駒野勉(森永悠希)を説得して部創設に至るが、いかんせん新入りの二人は実力不足で、当座の目標たる都大会優勝は覚束ない。

TVのニュースでよく紹介されるように、雅な百人一首のイメージと違って、かるた競技そのものは殆ど運動部の世界である。呉服屋の娘で古風な奏はそれが気に入らないし、駒野君はいかにも縁がなさそうな感じ。
 まずこの二人がいかにかるた競技の世界に参入していくかという興味の後、練習模様を経ていよいよクライマックスの本戦模様に入っていく。

という構成で、スポ根的要素に並行して通奏低音的に配置されるのが、小学時代にトリオを成していた千早と太一と福井県在住の少年名人・綿谷新(真剣佑)の三角関係である。
 「ロボコン」や「恋は五・七・五! 全国高校生俳句甲子園大会」に通ずる内容だが、恋愛要素が強いので、よりティーンエイジャー向きであろうか。いずれもその競技自体への興味を上手く喚起するのが殊勲で、軽快に進行させている点で共通する。

映画的な呼吸という点では「ロボコン」における古厩智之監督や「ウォーターボーイズ」における矢口史靖監督に及ばず、相対的に評価を低くしてしまったが、小泉徳宏監督の淀みない展開ぶりもなかなか捨てがたい。

同じ分割公開方式(?)でも先日の「64−ロクヨン−」などよりは完結型であり、単独で評価のしやすい作品になっている。広瀬すずも相変わらず可愛らしい。

決勝はともかく、大勢で競技をしている時によくどれが自分のとったカルタか解るものだ。

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いやいやえん
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