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zoom RSS 映画評「アーロと少年」

<<   作成日時 : 2017/03/11 08:02   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2015年アメリカ映画 監督ピーター・ソーン
ネタバレあり

ピクサー製作・ディズニー配給のCGアニメ。

6600万年前に隕石が衝突せず、恐竜が滅びなかったパラレル・ワールドの地球が舞台。恐竜は進化をして現在の人類とほぼ同じ生活を営んでいる。
 首長竜のアーロ(声:レイモンド・オチョア)は自分が弱虫であることから結果的に奔流で大事な父親を失う。他日彼も川に落ちて流され、実家と離れてしまい、川を辿って帰る方途を探るも先立つ物がなく難儀していると、最初は嫌っていた四つ足歩行の人間の子供スポット(声:ジャック・ブライト)に食べ物を貰って友達になる。凶暴な翼竜から逃れる冒険の後、出会った恐竜たちに牛泥棒から牛を奪還するのに協力してほしいと頼まれて見事に役目を果たす。
 かくして成長したアーロは帰途の目途がつくと、途中で出会った人間の一家に孤児のスポットを預けた後遂に家に戻る。

本作に限ったことではないが、昨今、西部劇を何百本も観ているオールド・ファンには何ということもない作品が高く評価されているのをよく見る。
 本作などは、母親と二人暮らしの若者がキャトルドライブに加わって働くことで大人の世界を少し知って成長した後で故郷に戻る「男の出発(たびだち)」(1972年)と全く同じ構図のお話なのでニコニコはできるものの、目新しさは全く感じず、平凡な内容という印象に留まってしまう。人間を恐竜に変えただけで、恐竜故の面白味を本格的に醸成できていないのでは(大人の観客が)不満を覚えるのはやむを得まい。

人間が四つ足で言葉も喋れないという転倒がちょっと興味を呼ぶだろうか。少年は孤児で狼に育てられたようである。スポットを受け入れる人間は二足歩行ができ、肌の色が彼より白い。西部劇的に解釈すればスポットはアメリカン・インディアンに相当し、露骨な人種・民族差別が復活しそうな現状のアメリカにおいて、白人と思われる一家が黄色人種らしいスポットを受け入れるのは風刺的ですらある。

しかし、巷に人種・民族差別があっても、大統領が2年も経たないうちにそれに極めて近い思想がベースにある大統領令を出すとは作者たちも思っていなかっただろう。

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アーロと少年
【概略】 嵐で父親を亡くし、川に流され見知らぬ土地で目覚めたアーロは、人間の少年・スポットに助けられ…。 アニメ ...続きを見る
いやいやえん
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[映画]アーロと少年
2015年、アメリカ 原題:The Good Dinosaur 監督:ピーター・ソーン 脚本:メグ・レフォーヴ 出演:アーロ(石川樹)、パパ(山野井仁)、ママ(安田成美)、ブッチ(松重豊) 吹き替え版で鑑賞。 家から離れてしまった子供の恐竜が帰郷する。 アーロは兄姉より体が小さく、 ...続きを見る
一人でお茶を
2017/03/11 13:06
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2017/03/18 09:52
アーロと少年 (2015)
少し味噌っかすの恐竜アーロと少年の友情物語恐竜と人間ゆえ、会話らしい会話がなく、遠吠えのみ。動きだけで表現してあったのが、新機軸だったのですが、噂によると、それが、やや地味にとらえられ、興行成績的には、というか、ピクサー的には、今ひとつ、だったみたいですね。でも、大自然の表現や、感動的なラストが、とても素敵でした。群れからはぐれてたアーロがやっと家族と再会。少年についていこうとしますが、追い返して、説得する部分は涙モノ。そして、少年もまた… やはり、ハッピー・エンドの大団円は心温まりますね。  ... ...続きを見る
のほほん便り
2017/06/13 09:11

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
私は恐竜が好きなのでこの映画大好きです。おっしゃるように西部劇風の舞台で少年恐竜の成長を描いたおはなしでしたね。世評が高い「ズートピア」より、こちらのほうがアメリカの田舎の景色を眺めているだけでしあわせな気分になれたので、私的にはずっとよかったです。
nessko
URL
2017/03/11 13:11
nesskoさん、こんにちは。

中盤から西部劇の秀作「男の出発」にしか見えなくなったので、面白味が感じられず、評価は抑えましたが、かの西部劇が大好きであるように、好悪を言えば、好きですね。

>「ズートピア」
明日見る予定です。
オカピー
2017/03/11 21:18

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