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zoom RSS 映画評「火の山のマリア」

<<   作成日時 : 2017/02/14 08:26   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2015年グアテマラ=フランス合作映画 監督ハイロ・ブスタマンテ
ネタバレあり

ベルリン映画祭銀熊賞受賞作そうであるが、それ以上に珍しいグアテマラ映画ということに観る価値がある。

現在。マヤ人の小作農マヌエル(マヌエル・アントゥン)と妻フアナ(マリア・テロン)は17歳の娘マリア(マリア・メルセデス・コロイ)を、子持ちのコーヒー農園主任イグナシオ(フスト・ロレンゾ)と勝手に婚約させてしまう。一方夢見るマリアはアメリカへ連れていくという条件を出して懸想する若いぺぺ(マーヴィン・コロイ)に体を任せる。しかし、妊娠した為に彼は一人で行ってしまう。母親は流産をするよう娘を激しく動かすが果たせない。
 こうした状況下で一家が仕事を失う恐れが出た為に毒蛇退治して実績を作ることで維持しようと画策、母親は迷信に従って娘を裸足で焼畑を歩かせる。案の定娘は蛇に咬まれて昏睡、何とか病院で救命されるが、無学の一家は死んだと思わされて病院に子供を奪われてしまう。イグナシオがそれを承知していた為捜索依頼を断念せざるを得ない・・・。マリアはイグナシオに嫁ぐ。

舞台は現在であるものの、彼らの住居には伝記や水道というライフラインがない。だから、時に中世から近世のお話と言って通ってしまう瞬間も少なくなく、毒蛇退治の迷信による行為など野趣溢れる描写も満載で魅力的。珍しいことを以って映画を褒めるなという批評家も少なからずいらっしゃるが、そんな基準はバカバカしい。楽しめる要素は何でも評価に加味すれば良いはずである。

本作の場合は、昔に見えるようなそんな様相がその社会の前近代的な価値観を内包しているわけで、マヤ農民の教育問題、マヤ人に対する民族差別、マヤ人社会における女性蔑視的側面、そして病院が貧困層の慈善を名目にした人身売買に加担している不法行為・・・といった中米における感心できない現実が浮かび上がって来る。そんな環境下なので娘の都会への憧れが強調されるが、実際には青少年のほぼ普遍的な願望と言っても良いのだろう。

タッチはセミ・ドキュメンタリーで、僕の趣味としてはお話の妙味より描写の野趣に見どころがある。風景は美しいというより厳しく、エスニック映画がお好きなら見ても良いといったところ。

Wikipedia曰く、グアテマラには俳優が事実上いない、と。別のサイトでは、母親役はグアテマラの名優と言う。どちらが本当なのだ?

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