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zoom RSS 映画評「OL日記 牝猫の情事」

<<   作成日時 : 2016/12/08 09:08   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
1972年日本映画 監督・加藤彰
ネタバレあり

WOWOWによるロマン・ポルノ45周年特集第3弾(鑑賞は4番目)。先日の「濡れた壷」が変態性欲なら、こちらは異常心理ものである。サイコ映画であるが、戦後流行った映画用語ニューロティック・スリラーといったほうが近い。

さる商社の営業部次長・山田克朗が、部下のOL中川梨絵をインテリア・デザイナー細田俊彦と見合い結婚させようとする。それなりに乗り気になった細田は現在の恋人・宮下順子と別れる気になるが、中川嬢のほうは実は次長に惚れ込んでいる為休みを取り続け、様子を伺いに訪れた山田次長を閉じ込めてしまう。鍵はマンションの遥か下に落ちてしまい、万事休す、真面目な次長は彼女と過ごすことになる。やがてスペア・キーを発見すると、真面目な彼も遂に抑え切れず彼女の肉体を味わって、翌日から何もなかったように出勤する。

若い頃のロマン・ポルノスキ(好き)ならぬロマン・ポランスキーかアルフレッド・ヒッチコックが興味を持ちそうな若い女性の異常心理に特化した内容がなかなか興味深く、唐突に挿入される性的幻想シーンはフェデリコ・フェリーニやピエル・パオロ・パゾリーニの影響が伺われる。

初期のロマン・ポルノらしくストーリーはなかなかしっかりしているが、細田の恋人・宮下順子の扱いが展開上の重要度に比して大きく、群像劇でもないのに群像劇的に扱っているところにやや齟齬を感じ、「牝猫たちの夜」が登場人物をアンバランスに扱ったのに拘わらず群像劇ムードが良く出ていたのに比べると落ちる。

本作の見どころは何と言っても、今年亡くなった中川梨絵の千変万化ぶり。普通のお嬢さんOL風の時はアダルトビデオのモデル(女優とは普通言わない?)のように下手な感じなのが、山田次長が部屋に入った直後の号泣を経て、やがて異常性を発揮するとシチュエーションによって別人のような様子を見せていくのが圧巻と言って良い。

ポルノというだけで過少に評価する(昔「キネマ旬報」で伊佐山ひろ子が女優賞を受賞したのを知り「けしからん」と旧弊な批評家がベスト10選出から退いた事件あり)のは偏見だが、妙に高く評価するのも間違いだろう。

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