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zoom RSS 映画評「モンスターズ/地球外生命体」

<<   作成日時 : 2016/10/28 08:06   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2010年イギリス映画 監督ギャレス・エドワーズ
ネタバレあり

1万ドルくらいで作られた低予算なのにヒットした為日本でも話題になったらしい。邦題から宇宙人侵略ものと思って観ると相当肩透かしを食うが、見方によっては面白くなくもない。

地球外の生命体を持ち帰る飛行船がメキシコとアメリカ国境付近に墜落し、北メキシコ一帯が巨大化した地球外生命体の住みかとなり、米墨がタッグを組んで退治しようしようと一致協力、国境に大統領候補トランプ氏が作りたがっているような長い壁が作られている。これを基本設定としてお話が始まる。

写真ジャーナリストのスクート・マクネイリーが、勤務先の社長令嬢ホイットニー・エイブルを滞在先のメキシコから連れ戻す任務を負うが、大金を払って手に入れたフェリーのチケットもパスポートも恐らく同衾した女に盗まれてしまい、結局危ないと言われる陸路で帰ることになる。
 この辺りで宇宙侵略ものではないなと判断し、ならサバイバルものであろうと予想したが、そうにもなっていかない。怪物の全貌が出て来るのは終盤になって初めてで、それも一向にアクションにはならず、最後の最後までセミ・ドキュメンタリーのロード・ムービーに終始する。

幕切れは、怪物の契りを見て、態度を決めかねていた男女が恋に歩み出そうとした最中、助けに現れた軍人たちに引き裂かれてしまう、というもの。
 これが市川崑監督の「愛ふたたび」(1971年)という恋愛映画の状況と幕切れにそっくりなのである。あの作品でも態度を決めかねていた男女がその気になって再会した飛行場で引き裂かれるところでジ・エンド。まさか撮影まで担当している監督のギャレス・エドワーズがかの作品を見たということはないだろうが、この相似形からテーマは愛ではないかという気がしてくる。
 愛と言っても恋愛というよりは全般的な愛。この怪物たちは地球人が勝手に持ってきた地球で子孫を残すという本能に従って相対的に平和な営みをしているわけで、途中の落書きなどから、この状況が中近東でのテロとの戦いと重なるように見える。恐らく、人類の、アメリカ人の身勝手さを風刺しているのである。

全体の構成から考えて、作者は最初から侵略SFや怪獣ものを作る気はなかったと自ずと推測されるわけで、決して深読みではないのだが、この題名に釣られて観た人は「何じゃこりゃ」となるだろう。同じくらいの低予算映画としては「パラノーマル・アクティビティ」よりぐっと工夫はされているし、完成度も高いが、世評は逆である。僕としても優秀とは言いかね、【篤志家はご覧あれ】というタイプの作品という印象に留まる。

続編(?)も一緒に放映されたけれど、録画しなかった。正解だっただろう。

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モンスターズ 地球外生命体★★.5
カンヌ国際映画祭で上映された途端世界中で話題となり、タランティーノ、ピーター・ジャクソン、リドリー・スコットらが絶賛したという本作は、地球外生命体の増殖による被害が甚大なメキシコを舞台に、“モンスター”と人間の死闘を描くパニック・ムービー。 監督は主にTV... ...続きを見る
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2016/10/28 11:26

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
録画したけど、たぶん消すでしょう。(≧◇≦)
ねこのひげ
2016/10/30 16:59
ねこのひげさん、こんにちは。

HDDがいっぱいになったので、不要の作品は早く消さないと・・・
気になるところが多くて、これがなかなか消せないのだなあ(笑)
オカピー
2016/10/30 21:57

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