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zoom RSS 映画評「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」

<<   作成日時 : 2016/09/29 09:28   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2014年アメリカ=オランダ合作映画 監督フランソワ・ジラール
ネタバレあり

公開当時相当気に入った「レッド・バイオリン」のフランソワ・ジラール監督の新作。

定職もないシングル・マザーとの生活に荒んでいる12歳の少年ギャレット・ウェアリングは、小学校の校長デブラ・ウィンガーがその声楽の才能を見込んで有名な少年合唱団指導者ダスティン・ホフマンに紹介するが、少年は無視を決め込む。ある日学校から帰ると母親の交通事故死を告げられ、葬儀に現れた金持ちの父親ジョシュ・ルーカスにより寄宿生の音楽学校へ裏口入学。
 そこの筆頭指導者がかのホフマン老で、老人は少年の粗暴な態度や熱意のなさが大いに気に入らない一方、彼の才能に一目を置き、少年も努力し始める。やがて念願のNY公演を決めたのに、ライバル少年とのいざこざで学内が紛糾する騒動に発展するが、折角のチャンスを棒に振りたくない校長キャシー・ベイツの思惑でギャレット君は放校を免れ、それどころかリード・パートを務めることになる。これに成功した少年は、正式の息子として父親に迎えられる。

十分ハッピー・エンドと言える幕切れであるが、父親の調子の良さに「良かったねえ」という気になりにくい。少なくともこの大成功以前の公演でそれが起こればこちらも素直に受け入れられるのだが、それはそれで作劇上弱くなる。まあ彼の正式の奥方がよく出来た人だったということで、これについてはけりをつけましょう。

本作の展開における要は、下層階級らしい粗暴な少年が学校に入ってから、周囲の要請もあって、努力し自分を抑え時に反省することを覚えていく成長にある。
 その努力が、実は花火のようにごく短いボーイ・ソプラノの全盛期のために為されることに、平均的な観客ははかなさを痛感し、それでも少年の人が違ったような達観ぶりに爽やかな後味を覚えることになる。教師の存在の大きさも強い印象を残す。益々幕切れの父親の調子の良い印象が足を引っ張ってしまうのが残念に思える次第。

マンチェスター大に留学中の甥っ子が高校時代に合唱部に入っていて、毎年行われる文化祭に聞きに行ったので、合唱そのものには興味がある僕でもある。

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『ボーイ・ソプラノ』
□作品オフィシャルサイト 「ボーイ・ソプラノ」□監督 フランソワ・ジラール□脚本 ベン・リプリー □キャスト ダスティン・ホフマン、ギャレット・ウエアリング、キャシー・ベイツ、        デブラ・ウィンガー、ジョシュ・ルーカス■鑑賞日 10月1日(木)■... ...続きを見る
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
芸能人でも有名になると知らない親戚が増えると言いますからね。
人間のいやらしさでしょうね。

マンチャスター大学に留学とは・・・甥御さん優秀なんですね。
ねこのひげ
2016/10/02 18:29
ねこのひげさん、こんにちは。

宝くじが当たっても増えると言いますね。
本作の場合は、お金だけは出してきた実父とは言え、嫌らしいですねえ。

>甥
ふーむ、中学の時に勉強を教えたこともありましたがねえ。
英検1級も大分前に取って、我が甥ながらなかなかなもんですよ。
小学生の時に「ハリー・ポッター」(小説のほう)にはまり、それでイギリスに行きたいんですってさ。
オカピー
2016/10/02 21:36

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