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zoom RSS 映画評「合葬」

<<   作成日時 : 2016/07/09 09:29   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2015年日本映画 監督・小林達夫
ネタバレあり

杉浦日向子という漫画家のコミックを映画化した時代劇。

元々余り感興を覚えない状態で見始め、面白くなっていく可能性もあると見続けたが、どうも面白くなっていかない。幕末に興味のないのがそもそもの理由であるとしても、今まで幕末ものに余り退屈した記憶がないことを考えると、個人の趣味の問題と片付けることはできない。
 真山青果の「将軍江戸を去る」「血笑記」などの戯曲を読むと内容理解に役に立ちそうだが、そういう本格時代劇的な部分と、コミック原作らしく事実上の青春映画として作られている部分とがうまく噛み合っていないのである。

先に評価の大半を書いてしまったが、簡単にお話を。

無血開城のあと最後の将軍・慶喜を見送ったのが彰義隊と思って間違いないのであろうが、実際に許されたところまで見送った柳楽優弥は、いつか殉死する思いで日々を過ごし、同志・岡山天音の妹・門脇麦との婚約を解消する。岡山君が兄として彼を難詰しようとする最中、養家の家を追い出さされた幼なじみ瀬戸康史と再会、瀬戸君もまた彰義隊に加わる。こんな時彰義隊は新政府と対決する強硬派と、衝突回避を目指す穏健派とに分かれ、その騒ぎの末に起きた上野戦争を経て、三人は全く別の道を歩むことになる。

が、瀬戸君は深川の遊女に入れあげ、柳楽君と麦ちゃんのロマンスも序盤で終わったわけではない、という幕末の青春模様が後半のテーマとなっていくものの、結局それに集中できている感が薄く、個人的な印象としては、なまなかに終始する。
 リアリズム至上主義には反対の立場の僕でも、本作登場人物の口跡があまりに現代人そのものなのも戴けない。時代ムードを損なっている。

87分と短いのが取り柄。しかし、短すぎて解りにくくなる例もあるので、気を付けないといけない。

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合葬 ★★
江戸風俗研究家でもあった漫画家・杉浦日向子の代表作である、第13回日本漫画家協会賞優秀賞受賞のコミックを実写化した時代劇。幕末を舞台に、幕府解体にあらがう彰義隊に加わった若者たちがたどる波乱の運命を追い掛けていく。監督は『カントリーガール』の小林達夫。キャ... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
2016/07/09 19:42

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。

この作品、幕末に興味あることもありちょっと期待していたのに、最近観た邦画の中でも一番面白くなかったということで印象に残ってます笑
ドラゴン
2016/07/09 11:32
ドラゴンさん、こんにちは。

現代を舞台にした邦画に弱体な作品が目立つ一方、時代劇はそこそこ見られることが多いので見てみましたが、退屈でしたねえ。
幕末を舞台に中途半端に青春像を描くなら、「幕末純情伝」のように文字通り漫画にしてくれたほうが有り難いというもの。僕にとっては昨日見たようなあの作品も、もしかしてドラゴンさんがお生まれになる前の作品ですか?(笑)
オカピー
2016/07/09 17:33
これは原作のマンガを読んでいますね。マンガはよかったですよ。
杉浦日向子は一時期の江戸ブームと重なっていて、私はあの江戸ブームを好まなかったせいで、ファンというまでにはなりませんでしたが、『百物語』というふしぎなおはなしの短編集は好きでいまでもたまに読み返したりします。文庫版にもなっています。
nessko
URL
2016/07/09 23:54
杉浦さんは歴史の研究家でもありましたから、漫画はけっこうおもしろかったですがね。
作りの悪い映画でありましたね。
ねこのひげ
2016/07/10 16:47
nesskoさん、こんにちは。

杉浦日向子という名は聞いたことがありますが、本作の原作については全く知りません。
この映画版に関しては、原作と比較するまでもなく、退屈する確率が高そうな出来栄えでした。設計が悪かったと思います。

>『百物語』
こちらは聞いたことがあります。面白そうですね。
オカピー
2016/07/10 17:19
ねこのひげさん、こんにちは。

杉浦女史はずいぶん前に夭逝しているんですね。
わが誕生日の一日前に死ぬとは・・・

映画に関しては、何だか魅力が全くなかったなあ。幕末とはいえ、青春映画としての要素が勝っているのだから、映像の躍動感とかほしかったですねえ。
オカピー
2016/07/10 17:39

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