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zoom RSS 映画評「天使が消えた街」

<<   作成日時 : 2016/07/27 10:58   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2014年イギリス=イタリア=スペイン=アメリカ合作映画 監督マイケル・ウィンターボトム
ネタバレあり

欧米ではよく知られているらしいイタリアで起きた“アマンダ・ノックス事件”をモチーフにマイケル・ウィンターボトムが作ったドラマである。

英国在住のドイツ人映画監督ダニエル・ブリュールがイタリアにやって来て、美人ルームメイト殺しの容疑で裁判にかけられているアメリカ女性の控訴審を取材、イタリア滞在の女性記者ケイト・ベッキンセール、女子学生カーラ・デルヴィーニュ、事件を色々と調べている怪しいイタリア男性ヴァレリオ・マスタンドレアと交流して、その事件を再現するセミ・ドキュメンタリーを作ろうとするが、真相を知らない第三者がそれをベースに際物映画を作ることに疑問を覚え、離婚した妻との間に設けた娘に思いを馳せるうちに、夢と希望を持ってイタリアにやってきた大学生の恋愛映画にしようという気になる。

というお話で、彼が映画のコンセプトを決めた頃には既にプロデューサーが企画中止を決めてしまっているという厳しい現実が待っているのだが、娘を思う彼の心境は穏やかなのである。

ダニエル・ブリュール扮する主人公は映画製作に苦闘するマイケル・ウィンターボトムとオーヴァーラップするわけで、日本風に言えば私小説の映画版みたいなものかと想像できる、メタ・フィクション的構造にニヤニヤすれば良いのだが、そういう視点が持てないと、ウィンターボトムのセミ・ドキュメンタリーの作風では退屈してしまうだろう。
 ドラマらしいドラマを期待すると、焦点のぼけた作品と評価せざる得ない内容で、少し気に入った僕にしてもそれを否定できない感じ。

戦後の日本人は潔癖症が進んでいるので、際物映画は作りにくい状況。9・11関連の映画化作品を褒めただけで食って掛かってきた人もいる。そういう人は想像力を言うが、却って想像力がない気がするね。

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「天使が消えた街」
イギリスからシエナに別々に留学しにきた女子大生2人がルームシェアをして暮らしていたが、その内1人がアパートの中で惨殺され、容疑者として同居していたもう1人の女子大生とその恋人が検挙された。アメリカ人映画監督のトーマス(ダニエル・ブリュール)は、裁判の過程を見ながらこの事件を映画化しようとシエナに滞在する。あの時何が起こっていたのか?事件の真相は?本当に同居の女子大生が犯人なのか?そうだとしたらその動機は?そもそも2人の関係性は?美しい…美しいなぁ、シエナの街は!もう一度女子大生をやれるなら、こん... ...続きを見る
ここなつ映画レビュー
2016/07/27 12:33
天使が消えた街
原題 The Face of an Angel 製作年 2014年 上映時間 101分 映倫区分 R15+ 製作国 イギリス・イタリア・スペイン合作 監督マイケル・ウィンターボトム 出演 ダニエル・ブリュール/ケイト・ベッキンセール/カーラ・デルビー/ニュバレリオ・マスタンドレア ...続きを見る
to Heart
2016/07/27 21:40

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
三億円事件が最近になって作られましたが、ほとんどの若い人は知らないし大人は忘れていますよね。
現実に起きた事件を基にするときはやはり早めに作る方がいいですがね。
色あせてからではね。
ねこのひげ
2016/07/31 06:35
ねこのひげさん、こんにちは。

>三億円事件
これは再現ドラマやTVの2時間ドラマで何度も映像化されていますが、どういう風に扱っているのかなあ。

戦後の日本では被害者が出た事件・事故は四半世紀は経たないと無理みたいな感じですね。被害者やその家族の気持ちを考えろ、ということで。
江戸時代辺りでは、心中があるとすぐに浄瑠璃などになったものですが。
オカピー
2016/07/31 21:00

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