プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「白線秘密地帯」

<<   作成日時 : 2016/06/30 09:52   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

☆☆★(5点/10点満点中)
1958年日本映画 監督・石井輝男
ネタバレあり

僕は元来洋画ファンであるから、邦画に関してそうニッチな作品を多く観ているわけではない。だから、新東宝映画はほんの数本観たことがあるだけ。

本作は後に東映で「網走番外地」シリーズを撮る石井輝雄がシリーズ化した風俗犯罪映画シリーズ(通称ライン・シリーズ)で、文字通り現代語で言うフーゾク業界を舞台にしている(らしい)。このシリーズは本作が初めてなので、知ったかぶりはできない。しかも、元々71分しかないのに15分近い部分が散逸している為お話が飛び飛びになって解りにくいところが散見され、まともなレビューを許しもしない。そんな状況下で梗概をまとめるとこんな感じ。

1958(昭和33)年売春禁止法が施行され、赤線がなくなる。それにより発生したのが、元々あった青線のヴァリエーションの白線で、“ぱいせん”若しくは“ばいせん”と読むらしい。
 そうした商売としてできたトルコ風呂で、一見の客にトルコ嬢が殺される事件が発生、若手刑事・宇津井健らが捜査を開始する。
 被害者が元務めていた赤線の“赤玉”という店を経営する近衛敏明の証言を端緒に、仲介業の荒川さつきという中年女存在が浮かび上がるが、競馬場で見張っている中行方をくらまし、やがて近くで死体で発見される。夫々の事件を線で結ぶのが私書箱の存在で、宇津井は私書箱に手紙を取りに来た二人組を追跡、やがて激しい格闘が繰り広げられることになる。

幾つかの店で共通に使えるチケットが最初から小道具としてミステリーに活躍するが、先述したのようにお話が飛び飛びだから、完全版は刑事ミステリーとして一応観られるレベルの出来栄えだったのでないかと想像するしかない。特に終盤のアクション場面の経緯がよく解らないのでがっくり。宇津井が二人に挟み撃ちになった次の瞬間激しいアクションになっていて、別の刑事も闘っている。何だかなあ、というやつである。

石井監督の画面感覚はフォトジェニックで、競馬場でのセミ・ドキュメンタリー風の描出などなかなかいける。カイエ・デュ・シネマの連中が好みそうなタッチだ。

トルコ人の申し立てによりトルコ風呂という言葉は消えた。差別用語・放送自粛用語という概念は嫌いだが、これは事実と反する言葉であるし、放送自粛用語とも直接は関係ないので、当然でありましょう。こういう昔の用語がごく一部の映画の中で話されてもトルコ人は文句を言うまい。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
黒線だ白線だ青線だと変なアイデアの映画が出てほとんど邦画は見なくなりましたね。
ねこのひげ
2016/07/03 10:13
ねこのひげさん、こんにちは。

赤線と青線だけは知っていましたけど、白・黒・黄は知らなかったなあ。
オカピー
2016/07/03 21:25

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「白線秘密地帯」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる