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zoom RSS 映画評「ラン・オールナイト」

<<   作成日時 : 2016/06/24 07:14   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
2015年アメリカ映画 監督ジャウマ・コレット=セラ
ネタバレあり

「96時間」の闘うおじさんぶりが好評で、その路線がすっかり定着してしまったのは、リーアム・ニースンのフィルモグラフィーにとってマイナスになっているかもしれない。本作も「96時間」のヴァリエーションと言える内容だが、サスペンス映画に特化するヒッチコック型監督として注目しているジャウマ・コレット=セラの腕前が「96時間」2作目3作目のオリヴィエ・メガトンと段違いで、面白く見せてくれる。

現在は堅気の真似をしている暗黒街のボス、エド・ハリスの懐刀として邪魔になる者を殺してきたニースンは、リムジンの運転をしている堅気の息子ジョエル・キナマンがハリスのぐうたら息子ボイド・ホルブルックがギャング二人を殺すのを目撃してしまった為彼に射殺されかけたところを一発で仕留める。
 それを知って復讐の鬼になったハリスは警官も味方につけてキナマンを始末しようとするが、ニースンは息子を守ろうと奮闘、息子には発砲を一切許さず、カー・チェースや銃撃に八面六臂の大活躍、親子で逃避行しながらハリスを仕留めようとする。

こういう映画は単細胞で構わないが、本作は父の子を思う気持ちがそこはかとなく表現されていて、それが直線的なストーリーを厚みのあるものにし、サスペンスを強化している。ありふれた構図のお話ながらかなり楽しめる所以である。息子を犯罪者にすまいという親心に親父世代は胸を打たれざるを得ないだろう。

ニースン逮捕に躍起になっているまとまな刑事ヴィンセント・ドノフリオとの関係に滋味があるのもなかなかヨロシイが、彼のまともさが終盤の展開にもっと生かされればさらに魅力が増したと思う。

コレット=セラはカットを細かく切ったり、少し長く回したり、俯瞰から地上にカメラが下りてくるワン・ショットを幾つか用いるなど描写に工夫を凝らしているものの、やややりすぎの感あり。そのために描写にパンチがある一方で落ち着きが不足、本来持ち得た重厚さを些か損なっている気がする。
 しかし、「96時間:レクイエム」とは比較にならない佳作と言うべし。

ニースンは奥さんのナターシャ・リチャードスンをスキー事故で失って、父親が家族を守る映画に多く出演しているそうな。そう聞くと、批判がしにくいですなあ。

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ラン・オールナイト
【概略】 殺し屋のジミーは、殺人現場を目撃した息子を救うため、親友であるマフィアのボス・ショーンの息子を射殺してしまう。ショーンはジミーに「息子とお前を殺す」と宣告し…。 アクション ...続きを見る
いやいやえん
2016/06/24 15:27
ラン・オールナイト ★★★★
「アンノウン」「フライト・ゲーム」のジャウマ・コレット=セラ監督が、リーアム・ニーソンとの3度目のタッグで贈るクライム・アクション。息子を守るため、親友である組織のボスを敵に回すことになった殺し屋の壮絶な逃亡劇を描く。共演はジョエル・キナマン、エド・ハリ... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
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『ラン・オールナイト』
□作品オフィシャルサイト 「ラン・オールナイト」□監督 ジャウム・コレット=セラ□脚本 ブラッド・イングルスビー□キャスト リーアム・ニーソン、ジョエル・キナマン、ビンセント・ドノフリオ、       エド・ハリス、ニック・ノルティ、ブルース・マッギル■鑑... ...続きを見る
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
理由はわからんでもないけど、リーアム・ニースンらしくない作品のような気がします。
ねこのひげ
2016/06/26 18:35
ねこのひげさん、こんにちは。

僕もそう思っているわけですが、そんな背景があるとは知りませんでしたね。
オカピー
2016/06/26 21:21

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