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zoom RSS 映画評「ストレイヤーズ・クロニクル」

<<   作成日時 : 2016/05/21 09:15   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2015年日本映画 監督・瀬々敬久
ネタバレあり

感染列島」の余りのデタラメぶりに笑った瀬々敬久の監督作品だから、また笑わしてくれるだろうと“期待して”観てみたが、笑えるまでは行かない中途半端な珍妙さ。真面目なSF映画に笑えないことにがっかりする必要もないからそれは構わないものの、日本映画に実写SFは無理なのかなあと失望感を覚えるのは事実。

子供時代に脳に特殊な訓練を施された結果様々な超能力を持つようになった岡田将生以下の後天的ミュータントのグループと、動植物の遺伝子との掛け合わせで生まれた染谷将太以下の人工的先天的ミュータントのグループとがある。共に超人的な能力を持つ代わりに寿命が短く、仲間に死者が出るなどして二十歳前後にして既に死の恐怖に怯える日々。
 前者は里親に引き取られるなど一見普通の人のような生活を送っているが、後者は大分以前に科学者たちから逃れ、自分たちにかかる運命をもたらしたプロジェクト関係者を次々と殺そうとしている。
 政治家として両プロジェクトを推し進めてきた伊原剛志は、岡田のグループに前者を捕えるように指示するが、自分とて彼らに運命を翻弄されてきた事実に納得しているわけでもない岡田君は次第に反組織的になり、染谷の死により地球上の8割の人類が死ぬことを望んでいる厭世的な伊原の野望を未然に防ごうと奔走する。

一言にまとめれば、「X−MEN」シリーズの青少年版で、その面倒くさい部分を大いに広げたような陰性なお話。かのシリーズで僕が一番評価したのは、面倒くさい葛藤やら何やらではなく、忍者の忍術合戦のようなアクションのお楽しみである。だから、世評が一番低かった第3作が最も楽しめた。本作もそう作ってくれたら有り難かったのに、実際のところアクションについては大した見せ場が無い。仮にあったとしても「X−MEN」シリーズの二番煎じの、しかも大幅な劣化版みたいなものだから無いに等しい。

そうなると、かのシリーズでは面倒臭く感じられた人生論みたいな部分に期待するしかなくなり、結果として、前半青臭く感じられた彼らの言論にも、終盤観客として少しは心動かされるもの、即ち、大人の都合に弄ばれる子供たちに同調する気分が出てくる。そういう意味で、瀬々監督作品としては、終始疑問符が付きまとった「感染列島」よりは観るに堪える。

成海璃子、松岡茉優、黒島結菜、白石隼也らの共演。

「感染列島」に関しては監督ご本人が「やりすぎた」と仰っているとか。何を「やりすぎた」かは知らないが。

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ストレイヤーズ・クロニクル
望まぬ“能力”と限られた“命”。 それでも僕らは、生き抜くんだ。 ...続きを見る
to Heart
2016/05/21 13:43
ストレイヤーズ・クロニクル★★★
本多孝好のベストセラー小説を実写化したアクション。極秘実験で視力・聴力・筋力などが常人よりも発達した青年が、謎の殺りく者集団との激闘を繰り広げながら自身の秘められた宿命と対峙(たいじ)する。メガホンを取るのは、『へヴンズ ストーリー』などの瀬々敬久。『... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
2016/05/21 17:47

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
最近公開の『テラフォーマー』とかいうSF映画も予告を観ただけでひっくり返りましたけどね。
『あまりに陳腐すぎるだろう』であります。
原作は例によって漫画のようでありますけどね。
想像の産物であっても共感できるリアル感というのは必要だと思うんですがね。
たとえば『アキラ』のように。
ねこのひげ
2016/05/22 08:25
ねこのひげさん、こんにちは。

>リアル感
それを現実と全く同じリアリティーと勘違いされても困るのですけど、僕の言う生活感情ということですよね。そうしたリアルさは絶対必要です。

>『アキラ』
僕は逆に生々しくて、最後まで見られなかったんですよ、この作品。
オカピー
2016/05/22 21:02

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