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zoom RSS 映画評「メイズ・ランナー」

<<   作成日時 : 2016/04/11 09:16   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督ウェス・ポール
ネタバレあり

精神年齢は高校生の時から変わっていないという気がしているのだが、昨今流行している純ヤングアダルト小説の映画化で面白いと思えたものは一つもない。子供っぽいからではなく、型を超えようとする着想が見当たらないからだと考える。
 本作は、ムード的に共にYA小説の映画化「ハンガー・ゲーム」と「ダイバージェント」に似ているが、お話の結構は「CUBE」と「蠅の王」÷2といったところ。

若者ディラン・オブライエンが記憶を失った状態で地面下に掘られた穴(檻)の中で目覚める。周囲にいる人間は全てそういう若者ばかりである。
 という発端は正に目覚めたら出口のない密室に閉じ込められてビックリという「CUBE」そのものである。

こちらは密室ではないものの、結局は外に出られない仕組みとなっていて、目の前にそびえる砦のようなものは時間が来ると開き閉じるを繰り返すが、迷路となっているらしいその中には怪物が潜んでいる。一番後から来たのに、リーダー的存在のアムル・アミーンを救うために勝手に迷路に入るなど掟破りをした為、保守的千万な副リーダー的なウィル・ポールターと対決する図式となっていく。
 この辺りは正に「蠅の王」である。

この後画面的に寂しいので・・・とばかりに紅一点カヤ・スコデラーリオを加え、怪物襲撃の純ダーク・ファンタジー的な趣向を見せた後、革新派オブライエンのグループがポールター率いる保守派の阻止を振り切って迷路の中を進み、彼らを陥れた実験の真相を知ることになる。

主人公が初めて迷路に入って迎えるピンチの場面で大いにがっくりする次第。例によって画面が暗いのである。慌ててカーテンを閉めてもそれほど明解になるわけでもない。映画館ならもう少し解りやすいはずで、「TVで観るお前が悪い」と言われそうだが、その是非はともかく歓迎できる傾向ではないだろう。

それに加えて、極限状況での仲間割れが実はお話をつまらなくする元凶なのであると、僕が40年来言っておるように、対決の図式が凡庸すぎて興を削ぐ。葛藤やその類がお子様は好きだけれどもねえ。

結局、若者たちは人類が生き延びる為に必要な特殊な生命力を持っているモルモットとして実験されていたことが判るわけだが、その実験の目的なるものは、三部作第一作たる本作だけではよく解らず、全くすっきりしない。三部作はまとめて評価すべきなのかもしれないが、僕は古い映画ファンなので映画は単独でしか判断しない立場である。

しかし、書き方から受けるであろう印象ほど退屈させられたわけではなく、「もっと新味がほしいなあ」と思いながら観ていたというのが実際。「つまらなくない」という理由でこれ以上の☆★をつけるほど甘くないのだ。

監督はレス・ポール(有名なギター製作者及びそのギター名)ならぬウェス・ポールという新人さん。

♪暗い、暗いわ〜・・・クール・ファイブのヒット曲「噂の女」のもじりでどうぞ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
『スターウォーズ』の公開第一作目のような驚きがないですね。
パターン化してても面白い作品はありますがね。
ねこのひげ
2016/04/17 11:49
ねこのひげさん、こんにちは。

>パターン化
常々言っているのですが、先が読めても(場合によっては読めるからこそ)面白い映画はできますし、型に落ちていても少しアングルをつけるだけで(尤もそれは既に型から脱していると言うべきでしょうが)、楽しめる映画はできるのですよね。
オカピー
2016/04/17 21:37

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