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zoom RSS 映画評「恋のじゃま者」

<<   作成日時 : 2016/03/17 09:32   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
1986年アメリカ映画 監督ゲイリー・マーシャル
ネタバレあり

トム・ハンクスの顔がまだ細かった頃の人情喜劇で、「プリティ・ウーマン」(1990年)で名前が映画ファンに知れ渡る前のゲイリー・マーシャルの監督作品。実は未鑑賞でした。

若きやり手広告マン、ハンクスが、仕事も順調、恋愛の相手にも全く不自由なく、順風満帆の人生を送っている或る日、老セールスマンの父親ジャッキー・グリースンに「母さんに出て行かれた」と電話で言われてから大いに調子が狂い出す。孤独な母親エヴァ・マリー・セイントの慰め役を務め、失業した父親の世話もしなければならない。ご本人は面倒されるつもりはないと強がりを言っているが、かなり進んだ糖尿病を患っている父親の手術の為に、バリー・コービンの飛行機会社の仕事も、その娘で重役のシーラ・ウォードとのお遊びも棒に振ってしまう。

僕は邦題に文句をつけても邦題を付ける配給会社の人に文句を言いたくない。中には客を馬鹿にするなよというケースもないではないが、日本人の悪い癖でタイトルで映画を観る人が多い為に、原題を尊重しない慣習が明治時代初頭から続いている。逆に、僕らにして見るとアメリカ映画など、これで客が入るのかと思うようなそっけない題名が多い。国民性ですな。

閑話休題。

本作の場合、恋は出てきても主題ではない。主題は親子の絆である。仕事と恋とでは選ぶ必要もなく両立させていた青年が、仕事と恋と親の世話という三角関係に葛藤するうちに親との絆を選ぶというお話である。
 「恋の・・・」とあってトム・ハンクスが主演であれば、人気沸騰中の彼のロマンス映画が観られると思って出かけた若い女性たちは相当肩すかしを食らったことであろう。1966年に人気急騰中のロバート・レッドフォードが主演した「雨のニューオリンズ」もそんな感じだった。尤も、かの作品の場合は勝手にロマンティックな映画と想像した方が悪いわけで、配給会社に何の責任もないが。

いずれにしても、父親の自己中心的な性格を頂点とするコミカルさのうちに苦みが浮かび上がってくる図式で、人の子であれば父親・母親双方について何か思うところを誘発される作品と言うべし。僕も手術直前の場面で、晩年の父親が心臓の手術を受ける直前の自分たちを思い出した。正にあの通りで、じーんとさせられた。

お話には実感があり、マーシャルの展開ぶりも素直で堅実な展開ぶり。86年にしては古い感じもあるが。

ハンクスの昔の恋人役にベス・アームストロング。埋もれた秀作「四季」(1982年)でご贔屓になり、単独主演作「ハイ・ロード」(1983年)でも大いに楽しませてくれたが、90年代以降はTV中心になっていたので、嬉しい再会だった。本作出演時62歳だったエヴァ・マリー・セイントは今でも現役、頑張っております。

1960年代ポップスの邦題にも「恋を抱きしめよう」「恋はスバヤク」など「恋」で始まる曲が多かったデスよね。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
アメリカの場合はなに惹かれて観に行くんですかね?
部隊の場合は、新聞に書かれる評論家の評価によって左右されると聞きましたけどね。
酷評された舞台は初日から三日もしないで終わってしまうことがあるそうで・・・
ねこのひげ
2016/03/20 13:33
ねこのひげさん、こんにちは。

>なにに惹かれて
題名ではないみたいですね?

>舞台
「バードマン」が正にその世界でしたし、昔の舞台に関わる映画を観ても全くそういう感じですね。
オカピー
2016/03/20 20:03

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