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zoom RSS 映画評「あと1センチの恋」

<<   作成日時 : 2016/02/06 08:47   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2014年イギリス=ドイツ合作映画 監督クリスティアン・ディッター
ネタバレあり

なかなか捨てがたい味のあった恋愛映画「P.S.アイラヴユー」の原作者というセシリア・アハーンの恋愛小説の映画化。英国を舞台にした英語劇なのに監督がドイツのクリスティアン・ディッターというのが面白い。英独合作扱いとなっているが、英国映画かドイツ映画か、本作の場合やはり合作映画と言うのが一番近いだろうか。

18歳のリリー・コリンズは、6歳の時から幼馴染として付き合ってきた男友だちサム・クラフリンではなく、プロムの夜に大して好きでもない軽薄なクリスチャン・クックと結ばれてしまい、避妊の対策を取ったはずなのにあろうことか妊娠、迷った末にクラフリンに倣って選んだアメリカの大学への進学を諦め、子供を育てることにする。クックがとんずらしてしまった為にシングルマザーとしてホテルの清掃員として奮闘、折に触れクラフリンに子育てのことを連絡している。
 リリーとクラフリンは互いに一番好きなのに、幼馴染として近すぎる存在であるが故に恋愛対象として避け、いよいよそのチャンスが訪れたかと思いきやその度にすれ違いが起きて、遂にクラフリンは高校時代の同級生で今はモデルとして出世したスーキー・ウォーターハウスと結婚を決めてしまう。

二人の12年間のお話で、近すぎるが故に発生する気持ちのすれ違いとタイミングのずれを眼目とした作りは甘いという以上に作劇めいていて、「P.S.アイラヴユー」に及ばない。
 しかし、開巻直後にヒロインが12年間のお話を語り始め「人生で一番幸せな日」などと言うものだから、これが最終地点かと思っていると、実はクラフリンの結婚披露の一席であり、実は彼に対する二度目の失恋の日であると判ってくる、という構成は少し意外性があって悪くない。しかも、これで終わりではなく、その後のお話があるという二段構えになっているのも良い。

しかるに、前半のドタバタに下ネタが多いのでロマンティックな気分が出て来ないのは気に入らず。ここまで遍く下品が跋扈しているのは、欧米人のリアル・ライフに下ネタが溢れている証左であり、現実的に見せる一環なのであろうが、この部分に現実を意識するのであれば、クラフリンの手紙が結局結婚したクックに隠された結果リリーの目に触れないなどという古風な設定は21世紀のお話としてはリアルから程遠く、全体の中で一貫しない。甚だ残念。
 しかし、構成の妙味(と言うほどでもないが)と、リリーの溌剌、クラフリンの爽やかさを買ってそれほど少なくない☆★を進呈する次第。

邦題については、「恋人までの距離1センチ」「もどかしい恋」という解釈で勿論良いが、「唇(キス)まで1センチの関係の恋」と解釈した方が面白い。

邦画の「0.5ミリ」も人間関係の距離を意味していましたね。

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あと1センチの恋 ★★★
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
後、1センチで擦れ違う事もこともありますね〜
まあ、それが人生というものでしょう。
ねこのひげ
2016/02/07 10:51
ねこのひげさん、こんにちは。

本作の場合も、1センチのすれ違いだったかもしれませんねえ。
オカピー
2016/02/07 19:23

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