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zoom RSS 映画評「ドラフト・デイ」

<<   作成日時 : 2016/02/15 09:19   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督アイヴァン・ライトマン
ネタバレあり

ケヴィン・コストナーが主演で「ドラフト・デイ」と来れば扱われるのはMLB(野球)と決め込んでいたら、NFL(アメ・フト)であった。少しがっかりしたものの、コストナーがスポーツものでは実に頼もしく見える稀有な俳優であることを再認識させられる一編。安心してみていたせいか、なかなか楽しめた。

日本でも一応はそうであるが、アメリカのドラフトは下位球団から指名していく。しかし、日本のように同じ選手を複数の球団が指名する重複指名が認められていない。その代わり球団同士の取引が認められている。本作はそれをテーマにしている。

大半の球団が狙っているクォーターバック(QB)の超新星ジョシュ・ペンスがいるということを前提としてお話はスタート。
 ドラフト当日朝一番に、前年低迷した為7番目の指名権を得たクリーブランド・ブラウンズのGM(ジェネラル・マネジャー)コストナーが最下位チームのGMから全体1位指名権を譲る代わりに3年間の一巡指名権をバーターするように申し込まれ、オーナーのフランク・ランジェラから超新星獲得を強く熱望されていたこともあって受諾するが、若者の性格に問題ありという噂が入って来た為に不安になり、本番になって翻意して最初から狙っていた家族思いのチャドウィック・ボーズマンを指名する。スタッフも呆れる妙な決断である。
 しかし、これに引きずられるように他の球団もペンスを指名しなかったことから、彼は6番目の指名権を持つ若手GMに3年間の二巡指名権を譲るからペンスを取るように申し出、その受諾を以って7番目の指名権を譲った最下位チームからペンス獲得のチャンスを奪うと、今度はこちらから先方GMに自分な方に有利な交渉を持ち掛ける。

球団やGM同士の交渉の面白味を眼目にし、試合を絡めない珍しいタイプのスポーツ・ドラマで、事前に説明されるドラフトの仕組みを踏まえた上でしっかり観ていれば、なかなかサスペンスフル。スポーツ好きならかなり楽しめる筈である。

意外だったのが、アメリカ人が技術ではなく性格を理由に選手を選ぶことがあるということ。確かに、野球の投手や捕手、アメ・フトのQBにおいて性格が重要なのは解るが、日本ではここまで選手の球場以外での活動が調査されることはまずないのではないだろうか。
 この白人選手は友人がいないということも問題であるが、我を忘れやすいというところもあるようで、何とも言えないながら性格的にQBとしては大成しない可能性がある。対照的に黒人選手ボーズマンは家族思いで他人から好かれる。チームスポーツでは重要な面であるとは言え、実際のドラフトの現場ではこの映画ほど重視されることはないだろう。

しかし、この家族思いの黒人選手を最終的に取るという作劇であることを考えれば、主人公の父親(ブラウンズ元監督で、息子であるGMに首を言い渡された)や母親との確執、スタッフの一員で妊娠中(この事実は意外に重要)の恋人ジェニファー・ガーナーとの関係を綴る描写は【家族を思う】という点で関連があり通奏低音を為しているので、「無駄である」とか「意味がない」という見解は全くの的外れ。黒人選手の父親が元ブラウンズの選手であることも家族繋がりである。

久しぶりに不肖の父親(笑)アイヴァン・ライトマンの作品を観たが、この内容なら優秀な息子ジェイスンも父親に引導を渡さないだろう。

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ドラフト・デイ ★★★.5
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
清原みたいなのがアメリカにはゾロゾロいそうですから、素行調査は万全にしときたいでしょうね。
後からわかるとえらいこっちゃでありますからね。
ねこのひげ
2016/02/21 10:31
ねこのひげさん、こんにちは。

印象で言ってはいけないのでしょうが、日本のスポーツ選手(若者)のほうが品行方正に見えますね。
「フォックスキャッチャー」ではコーチを自任する富豪が、主人公のレスラーにコカインを吸わせていましたから吃驚。1987年頃のお話ですけど、コカインはドーピングにはひっかからないのかなあ。
オカピー
2016/02/21 21:48

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