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zoom RSS 映画評「映画 ひみつのアッコちゃん」

<<   作成日時 : 2015/12/21 09:53   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2012年日本映画 監督・川村泰祐
ネタバレあり

もう50年近く前になるが、赤塚不二夫のコミックを原作とする同名TVアニメは小学生の僕も観ていた。変身ものの嚆矢となった作品で、変身する時と元に戻る時の呪文は共に憶えている。子供時代の記憶力は物凄いのだ。記憶と言えば、オープニングとエンディングの歌は今でも歌える。特にエンディングの歌はバックの演奏(アレンジ)が実に格好良く、現在ではそちらの面でお気に入り。
 コミックを読まない小学生だったので原作は存在しか知らない。

さて、この実写版が公開されたのは3年以上も前だから今観るのは証文の出し遅れになるが、勘弁してください。

10歳の小学生・加賀美あつ子(吉田里琴)は割れたコンパクトを丁寧に弔った為にそれを感謝する鏡の精(香川照之)から何人でも変身できる魔法のコンパクトを授かる。他人(ひと)に言うと魔法が効かなくなると念を押されて。折しも冬休み、22歳の自分(綾瀬はるか)に変身した彼女は塾に断りを入れて遊び放題、デパートで化粧品をいじっている時に、以前黄昏ていた会社員実はその化粧品会社のデザイナー早瀬尚人(岡田将生)と再会する。
 彼はその天真爛漫な意見が気に入って早速彼女をバイトに雇って意見を拝借することにする。が、業績の落ちている会社側は、些か品のない企業(代表・鹿賀丈史)と合併しようとしていて、専務(谷原章介)が保身の為に彼の言いなりになって自らの会社のイメージダウンを敢行、やがて株主総会で買収が成立しようとするところへあつ子ことアッコちゃんが反旗を翻し、早瀬らもそれに乗じ、さてどうなりますか・・・というお話。

会社乗っ取りがハイライトになっているのだから大人向けに作ろうとしていることは解るものの、実際にはどういう観客層に向けて作っているのか曖昧。
 本編中にも言われるように、酸いも甘いも知った大人が鑑賞するには余りにも子供っぽい理想論的正義感が満載され過ぎているのである。かつてフランク・キャプラはそうした素材を上手く扱っていたが、子供の変身した“なんちゃって大人”がそれを振り回しても文字通り児戯を超えるものになるべくもない。

そこを一歩譲っても、肝心の変身能力が余り生かされていない印象が強く不満が残る。株主総会の場面などもう一段の変身が欲しいと思ったのは僕だけであろうか? 見かけだけの変身であるから仕方がないのだろうが、それにしては、爆弾が仕掛けられた工場に急行する際にはバイク・レーサーの能力が発揮できてしまうようで、一貫しない。それならば、爆弾処理の警官にでもなれば他の人間を呼ぶ必要もないのだが、小学生だからさすがにそういう職業があることは知らないらしい。
 結局は小学生のアッコちゃんではなく、綾瀬はるかのアッコちゃんを活かす変身が多かったようで、この辺りが一種の冒険ものとして面白くなり切れなかった要因である。

猫に変身したら言葉が喋れないので元に戻れないという心配もあるのだが、これはアニメ版でも無視されていたご愛嬌。内心で唱えれば良いということなのだろう。

最初の“映画”はサブタイトルであるから、“あ行”にするか“は行”にするか悩む。

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映画 ひみつのアッコちゃん
赤塚不二夫原作の少女漫画の映画化、映画化はこれが初めて? テクマクマヤコン テクマクマヤコン ○○にな〜れ♪ …というフレーズと共に、主人公のアッコちゃんが希望の人間や職業になったりして人助けをしていく…といった作品だったように記憶しているけれど、今作では綾瀬はるかさんが大人のアッコちゃんを演じていて、そのぽや〜とした雰囲気がどこか無邪気で実に可愛らしい。 アッコちゃんは実は10歳の小学5年生。大事なコンパクトを割ってしまったら、鏡の精が現れて、何にでも変身できる魔法のコンパクトをも... ...続きを見る
いやいやえん
2015/12/21 14:16
『映画 ひみつのアッコちゃん』
□作品オフィシャルサイト 「映画 ひみつのアッコちゃん」□監督 川村泰祐 □原作 赤塚不二夫 □脚本 福間正浩/ 大森美香 □キャスト 綾瀬はるか、岡田将生、谷原章介、吹石一恵塚、塚地武雅、       大杉 漣、堀内敬子、もたいまさこ、鹿賀丈史、香川照之■鑑... ...続きを見る
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映画 ひみつのアッコちゃん/綾瀬はるか、岡田将生
赤塚不二夫さんの傑作少女コミック『ひみつのアッコちゃん』。TVアニメ版は大好きで夢中になって観てました。一番最初に綾瀬はるかさんが実写版『ひみつのアッコちゃん』の主演に ... ...続きを見る
カノンな日々
2015/12/21 22:00

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
学生時代に出版社のバイトしていた時、赤塚不二夫さんに会ったことがありますが、まじめな人でしたね。
テレビで観ている姿とは違いましたね。
綾瀬はるかさんは、普段でも天然キャラのままなのかな?
ねこのひげ
2015/12/27 16:17
ねこのひげさん、こんにちは。

>赤塚不二夫さん
いいなあ、色々と経験されていて。

漫画家は、真面目か変人かどちらかではないですかね。

>綾瀬はるかさん
そう言われていますね。
子役の声が結構似ていましたなあ。
オカピー
2015/12/27 21:16

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