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zoom RSS 映画評「マッド・ガンズ」

<<   作成日時 : 2015/12/13 09:04   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2014年南ア=アイルランド=アメリカ合作映画 監督ジェイク・パルトロー
ネタバレあり

近未来SFの大半は非常に絶望的なものである。かつては核戦争で荒廃した社会でのサバイバルを描いたものが多かったが、最近は地球温暖化による環境破壊系が目立つ。本作もそうした流れの中で作られた一編で、水がテーマ。「大いなる西部」(1958年)の舞台を未来に移せばこんな感じになるだろう。

雨が降らず水も殆ど利用できず作物が育たない近未来の某所、政府の配給物質の運搬で生計を立てているマイケル・シャノンは、運搬に使っていたロバが負傷して安楽死させた為、代わりのロボットを買うことになる。しかし、生存するに欠かせないそのロボットを「自転車泥棒」(1948年)の自転車の如く誰かに奪われたから大変。シャノンは犯人が娘エル・ファニングの恋人ニコラス・ホルトと知るが、彼と移動中に反撃を食らって殺されてしまう。
 知らぬ顔をしてエルとくっつく為に現れるホルト君。ところが、天網恢恢疎にして漏らさず(?)、ロボットが二人の行動をしっかりと捉えてメモリーに残していた為息子コディ・スミット=マクフィーは、その場所へホルト君を呼び出して復讐を果たす。

というお話はコンパクトで、未来ディストピアSFの多くがアクション中心にこしらえて必要以上に殺伐とした気分にさせられる中、非常に静謐な場面が大半を占める本作には好感が持てる。アクションの為のアクションは事実上ない。ロボットが四足歩行ぶりでユーモアを醸成し、ミステリー的にも活躍してのんびりと楽しませてくれる。

しかし、好き嫌いに関係なく、多分に説明不足気味な脚本を書いてもいる監督ジェイク・パルトローの進行ぶりが些かたどたどしいので、☆は少なめにせざるを得なかった。

邦題は「マッド・マックス」を意識したものだろうが、内容は正反対の性格なので、“題名に偽りあり”と言われるだろう。原題「ヤング・ワンズ」に対し韻を踏んでいるのがご愛嬌。

"mad"に“怒れる”の意味があることを教えたのがかのシリーズの貢献でした。その他“夢中の”の意味があることを憶えておくと良いでしょう。

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マッド・ガンズ
【概略】 水をめぐる争いが繰り広げられている近未来。メアリーは、弟のジェロームと父親のアーネストと共に荒野に暮らしていたが、アーネストが突如この世を去ってしまう。メアリーと結婚した隣家の青年フレムは、いつか農場を復活させるというアーネストの遺志を継ぐようなそぶりを見せていたが、胸の内には身の毛もよだつ野望が潜んでいた。 SF ...続きを見る
いやいやえん
2015/12/13 09:19

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
水が先か?石油が先か?でありましょうが・・・
ねこのひげの学生時代から石油がなくなると言われ続けてウン十年でありますけどね。
まともに人間が飲める水も少ないらしいですね。
だから、日本国内の水源地近くの土地を中国人が買い占めているとかいう話もあります。
ねこのひげ
2015/12/13 11:23
ねこのひげさん、こんにちは。

僕も小学生の時に両親に「石油は後30年しか持たないそうだよ」と言ったことを憶えていますが、その後世界中で色々発掘され、発明され、代替エネルギーもできていますから、ずっと長持ちしていますね。

水に関しては「ブルー・ゴールド」というドキュメンタリーが解りやすく説明していました。

>中国人
「報道ステーション」が報道したのを聞いて以来、僕も本ブログの中で何度か「気を付けなければならない」と言ってきました。これはナショナリズムといったレベルの話ではなく、本当に怖いですよね。
オカピー
2015/12/13 13:56

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