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zoom RSS 映画評「海へ See You」

<<   作成日時 : 2015/05/16 10:09   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
1988年日本映画 監督・蔵原惟繕
ネタバレあり

ダカール・ラリーをテーマにしたレースもので、監督は19年前の1969年に「栄光への5000キロ」を撮った蔵原惟繕の再登板。主人公がレーサーではなくメカニックであり、女性の扱いが180度違う、といった具合に違う部分も多いが、全体としてはセルフ・リメイクみたいな印象である。アラン・キュニーに至ってはどちらにも出ている。

欧州を転々としている高倉健は三菱パジェロを擁する日本のチームに請われてダカール・ラリーの筆頭メカニックとして参加し、イメージ戦略の為に起用した芸能アイドル大橋吾郎のわがままでチームオーダーがかき乱される。さらに、その彼を追って紅白歌合戦まで無視して逐電、無断でメカニック用トラックに隠れていた人気歌手・桜田淳子の面倒まで見る羽目になる。しかし、チームは満足できる結果を残す。

その間に主人公と、別れた妻で今回のラリーに参加しているいしだあゆみとの交流も挿入され、実は彼と再会する為にラリーの参加したことが判明する彼女が事故死する悲劇を以って全巻の終わりとなる。

様々な要素を投入し過ぎて散漫になった典型的な作品で、回想場面で倉本聰らしく北海道の描写も出て来るが、何と原案がある。ジョゼ・ジョヴァンニ「砂の冒険者」である。主人公といしだあゆみとその前々夫であるフィリップ・ルロワとの友情溢れる三角関係は正にジョヴァンニ原作の傑作「冒険者たち」そのものであるし、彼女が死んでしまうところまで同じで、海上が砂上になっただけだ。
 蔵原監督も同作を意識しているようで、彼女の墓を見守る二人をカメラを上昇させながら俯瞰で撮る幕切れの演出はそっくり。しかし、あちらが青春のレクイエムという意味もあって感動的であったのに対し、こちらは中年トリオなので少々挨拶に困るところがある。

ただ、狙いという点においては桜田淳子の登場する意義が掴めないことの方が問題で、主人公の人物像彫琢の為かもしれないが、それならいしだあゆみ一人で十分ではないか? 

ラリーにおける問題発生時における対処は「栄光への5000キロ」よりずっと具体的に見えるが、案外よく解らず、サスペンス醸成が偏にチーム・オーダーに頼っている形なのは物足りない。レース模様で楽しませるのは砂漠のラリーは不向きなようである。

残るは、アフリカ以外にも色々と出てくる観光映画的要素で、ムードその他格別なものはないものの、大スクリーンで観ればちょっとした欧州旅行の気分が味わえただろう。

テロリストの出現で数年前から南米開催になりましたね。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
パリダカールラリーはやっぱり砂漠の方が似合っておりますね。
テロリスト共め!?"(-""-)"
ねこのひげ
2015/05/17 14:44
ねこのひげさん、こんにちは。

ダカールラリーという名前は残っていますけどねえ。
原理主義はどの宗教でも問題ですけど、イスラム原理主義テロリストはスケールが大きいので困りますね。
オカピー
2015/05/17 20:34

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