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zoom RSS 映画評「ブロークンシティ」

<<   作成日時 : 2015/01/31 09:37   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2013年アメリカ映画 監督アレン・ヒューズ
ネタバレあり

苦手マーク・ウォールバーグの主演作。最近の出演映画の傾向から推して、良くも悪くも単細胞なアクション映画かと思って観始めたら、予想外にハードボイルドなサスペンスであった。残念なのはウォールバーグが私立探偵なのにミステリー色が薄いこと。しかし、ハードボイルド映画らしさがかなりあるので星の数は多めに進呈しておきました。

7年前レイプ犯射殺の罪について無罪放免になったものの、ニューヨーク市長ラッセル・クロウの指示により警察を辞める羽目になったウォールバーグは現在はしがない私立探偵。そのクロウから夫人キャサリン・ゼタ=ジョーンズの浮気相手を突き止める仕事を頼まれ、市長再選のライバル候補バリー・ペッパーの選対本部長カイル・チャンドラーが相手である証拠を掴んだところでお役ご免。しかし、キャサリンが事前に忠告したように市長の目的が浮気調査ではなかったことから、チャンドラー殺人事件が起き、彼自身にもピンチが降りかかって来る。

チャンドラー殺しの黒幕がクロウであるなど解り切っていてつまらない、などと勝ち誇ったような評価に出くわしたが、残念ながら全くピントがずれている。そもそも殺人ミステリーではない。作者はクロウがウォールバーグに仕事を依頼するところから誰が悪玉であるか事実上示しており、悪役クロウと探偵ウォールバーグがどう対峙するかを眼目にお話を構成、全体としては犯人の解っている倒叙ものに近い扱いと考えるべきである。
 つまり、前半はいかに主人公たる探偵が市長の罠にはめられ、後半いかにそれを挽回即ち市長を追い込む証拠を探すかというお話なのである。

といった次第で、ミステリーとしての要素は市長の汚職の実態と彼の掴んでいたウォールバーグの弱みくらいなもので、調査ものとしての面白味が最小限しかないのは不満だが、この手の作品の第一目的たるムード醸成は21世紀の映画としては一応“可”と言える程度には構築されている。但し、どこぞのあんちゃんみたいなウォールバーグではハードボイルド・ムードは荷が重すぎる。彼に限らず、最近のアメリカ俳優は概して色気不足だから、キャスティングするにも素材がいない。しかし、本作について言えば、探偵の有能な女性助手のアロナ・タルが映画的な魅力を醸し出していて、得点源。

警官・刑事上がりの私立探偵がアメリカには多いです。

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『ブロークン・シティ』
□作品オフィシャルサイト 「ブロークン・シティ」□監督 アレン・ヒューズ□脚本 ブライアン・タッカーキャスト マーク・ウォールバーグ、ラッセル・クロウ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ      バリー・ペッパー、カイル・チャンドラー、ナタリー・マルティネ... ...続きを見る
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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは!

この作品は未見ですが、ハードボイルドな映画は大好物なので観てみようかと思います。

確かに、最近の俳優でハードボイルドな探偵役が似合う人はあまり思い浮かびませんね。
個人的には、『エンゼル・ハート』のミッキー・ローク探偵が一番好きなんですが笑
ドラゴン
2015/01/31 19:11
ドラゴンさん、こんにちは。

全体はオーソドックスなハードボイルドものの構成ですが、謎そのものの魅力が薄いのが難点。ウォールバーグがつまらないのも難点。
しかし、本作をハードボイルド映画として捉えている人は意外にも少なく、ポリティカル・サスペンスとか言っています。昔の映画、観ていないのね。
60年前ならハンフリー・ボガートが主演したような内容でしたよ。

『エンゼル・ハート』がお好きなようですね^^
監督がご贔屓アラン・パーカーで、良い映画だった記憶がありますが、殆ど忘れているので、また観たいと思っています。
オカピー
2015/01/31 21:39
ラッセル・クロウ・・・どうみても最初から怪しいですね。彼が出て何もなかったら詐欺ですな。
主役が、もっと癖のある俳優だったらよかったですしね。
警察上がりの私立探偵が多いのはそれだけ裏を知っているという事でしょうね。
ねこのひげ
2015/02/01 10:28
ねこのひげさん、こんにちは。

大体ハードボイルドは、セリフの面白さとムード醸成を楽しむべきもので、犯人当てが興味の中心でないのは昔からの相場。お話も犯人が分かるように進めているし。

>癖のある
ウォールバーグはどう見ても隣のあんちゃんなんですがねえ、結構主演作が多い。本作は自らも製作に加わっているらしいですが。
オカピー
2015/02/01 21:56

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