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zoom RSS 映画評「格子なき牢獄」

<<   作成日時 : 2014/11/04 09:27   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
1938年フランス映画 監督レオニード・モギー
ネタバレあり

四十余年前中学の時NHK教育【世界名画劇場】で放映されたのを見て感動して以来の再鑑賞。当時は一月(ひとつき)に一回だけの放映で、主に戦前の名作群を放映していたのだった。TVでは唯一のノーカット字幕スーパーというのも貴重だった。

少女感化院に赴任してきた若い院長イヴォンヌ(アニー・デュコー)は徳を以って接すればどんな院生も矯正できるという信念で改革を行い、何度か目の脱走を試みて連れ戻された悪名高い不良少女ネリー(コリンヌ・リュシェール)を意図的に感化院の医療を担当している医師で恋人のギイ(ロジェ・デュシェーヌ)のところへ遣いに出す。この大胆な実験は失敗したかと思われるが、彼女はきちんと帰り、それ以来互いの信頼感は増していく。
 ある時仕事にかまけすぎているイヴォンヌに苛立ちを覚えたギイは出来心でネリーとキスをしてしまうが、ネリーはそれを偶然目撃した院生ルネ(ジネット・ルクレール)に脅されてタバコや酒の調達に協力した為院長の署名を残すだけになっていた退院の認可を無にしそうになる。しかし、誤解が解けて無事に退院したネリーはギイのいるインドに向けて旅立つ。

というお話は、今回見直すと1930年代の名作と呼ばれるフランス映画としては案外メロドラマ的で厳しさが足りない。しかし、多分中学の時はこのメロドラマ的な部分に感激したのだと推測できるのだから苦笑というか、時の移ろいを感じる次第。それでも、感化院の生活風景や颯爽とした院長の言動を描いた部分はなかなか瑞々しく、さすがに昔の映画はきちんと作られていると頬が緩む。

世評通り、何と言ってもアニー・デュコーとコリンヌ・リュシェールの二女優が最大の見どころで、特に美形の素人のようなコリンヌは溌剌とした魅力で映画的に抜群。しかし、彼女は戦後ナチス協力者として刑務所で病死したと聞く。監督はロシア系のレオニード・モギー。

わが青春甦れり。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
大人になって見返すと、甘い!と言いたくなる部分もありますが、名作であることには変わりはありませんね。
いまだと、もっと複雑にせざるを得ないでしょうね。

先日の深夜映画劇場で、『スーパーヒーロームービー』というのを観ましたが、下品の極みでありました。
ゲンナリ・・・・
たぶん、1点・・・もしかすると0点かな?
ねこのひげ
2014/11/05 03:29
ねこのひげさん、こんにちは。

フランス映画は概して同時代のアメリカ映画より厳しかったのですが、これが存外メロドラマでした。それでも甘さの中に感化院のきちんとした描写があり、悪くはなかったです。

>下品の極み
ゾンビ映画と共にこの手の映画も去りぬ、もうご勘弁をという感じ。
10点満点で言えば限りなく0点に近い1点というところですね。ブ
ログを始めてからやったことがありませんが、1点でも良すぎる場合はコンマ何点というのを付けようと思っています。ブログを始める前はまだ悪食だったので、言語に絶する作品を観たものですから。
オカピー
2014/11/05 19:42
私も悪食だった時期がありますね。若いころは映画なら一応なんでも見てみようというのがありましたし、レンタルヴィデオが普及してからは、日本では公開されないような珍品が見られたというのもあります。ホラーやスプラッタならあまり腹は立たないですが、もう見るのはしんどいかな。
下品な笑い系はアメリカ映画にはたぶんよくあるのではと想像します。日本には入ってこないだけで、変な映画もいっぱいありますよね、アメリカ。日本だとああいうのはマンガですませるようなもの。
nessko
URL
2014/11/06 00:49
nesskoさん、こんにちは。

そう、レンタルヴィデオはTVでは見られないようなゲテモノも相当あって結構見ました。構成からしてデタラメで、採点以前の問題という作品もありましたね。

>下品な笑い系
昨年録ったサーシャ・バロン・コーエン主演「ディクテーター なんたらかんたら」という作品は、この人の前の二作から推して下ネタ満載でくだらない(最初の一作は一応面白かったですが)と思い、観ずに消去しましたよ。
映画としてはそれほどひどくないと思いますが、コメディーならもっと上品なのが良い年齢であります。
オカピー
2014/11/06 21:00

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