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zoom RSS 映画評「ホーリー・モーターズ」

<<   作成日時 : 2014/10/31 09:09   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2012年フランス=ドイツ合作映画 監督レオス・カラックス
ネタバレあり

「ポーラX」(1999年)以来13年ぶりとなるレオス・カラックスの長編映画である。
 しかし、カラックスは「ボーイ・ミーツ・ガール」(1983年)以来苦手で、一番世評が高いかもしれない「ポンヌフの恋人」(1991年)も全然肌に合わなかった。IMDbへの投票履歴を振り返ってみると、結果的には「ボーイ・ミーツ・ガール」を一番高く評価していて、この新作が一番低い。尤も、現在の集中できない体調では、こういう独り合点の目立つアート系(商業映画だから、純文学映画と僕は称する)は些か厳しいのも事実であります。

銀行家のドニ・ラヴァンが屋敷を後にしてリムジンに乗り込むと、おもむろに変装を開始して老婆になり、町をうろつくのを手始めに、殺人者になったり少女の父親になったり、変幻自在に様々な役を演じて一日を過ごす。そうして自宅に帰ると、チンパンジーの妻子に迎えられる。

妻子がチンパンジーであると判明するこの幕切れは奇をてらっているとしか言いようがないが、序盤に映画館内部のシーンが置かれ、彼の他にも同じタイプの白いリムジンで移動する人物を交錯させるのを見ると、「この世の中は様々な人が色々な役を演ずる映画みたいなものである」というカラックスの世界観を表白しているように理解したくなり、最後のリムジン同士による会話の中味は【映画の死】を予感させる。しかし、その理解が正しいかどうかは甚だ心許ない。
 また、「シェルブールの雨傘」(1963年)みたいなミュージカル風シーンや「ゴジラ」(1954年)の主題曲を流すといった、古今東西の映画のオマージュらしきものは、余りピンと来ない。

「ボーイ・ミーツ・ガール」以来カラックス作品の常連ドニ・ラヴァン、見事に老けましたなあ。

何だ、「TOKYO! 」(2008年)中の短編の長編版じゃないか。殆ど忘れていたけどね。

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ホーリー・モーターズ ★★★
フランスの鬼才レオス・カラックス監督が、『ポーラX』以来およそ13年ぶりに単独でメガホンを取った異色作。変装してリッチな銀行家や物乞いの女性、ごく平凡な父親から殺人者まで11人それぞれの人生をリアルに演じる主人公の長い一日を映し出す。主演をカラックス監督の... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
2014/10/31 23:20

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こういう持って回ったやり方する映画は、歳を取ると疲れるので敬遠してしまいますね。
ねこのひげ
2014/11/02 11:54
ねこのひげさん、こんにちは。

レオス・カラックスだから一応最後まで付き合ったという感じです。
シネフィルには好評なようですけど、この映画に対する冷ややかな印象から言って、色々理屈をこねていても、僕はやはり大衆映画ファンなんだな、
オカピー
2014/11/02 17:43

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