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zoom RSS 映画評「おしん」

<<   作成日時 : 2014/10/03 09:46   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2013年日本映画 監督・冨樫森
ネタバレあり

日本TVドラマ史上一番評判を呼んだ(即ち視聴率がドラマ史上No.1)「おしん」の映画リメイク。事情がありプチUターン(東京⇒群馬)をしていた頃で、母親に付き合ってたまに観ることがあり、多少お話は知っている。

明治40年山形県、食い扶持を減らす為に7歳のおしん(濱田ここね)が材木商の家に奉公に出されるが、祖母(吉村実子)から貰った50銭を奉公仲間から失敬したものと疑われたことに耐えきれずに飛び出し、雪道に倒れていたところを猟師・俊作(満島真之介)に救われる。実家にも戻れない彼女はそのまま居つき、彼から読み方を教わりハーモニカを貰う。しかし、そんな優しい猟師は脱走兵であった為に彼女の眼前で射殺されてしまう。
 その後大女将くに(泉ピン子)の好意で米問屋の家で働くことになり、お嬢さん気質の孫娘・加代(井頭愛海)と一悶着を起こすが、怪我の功名で二人は親しくなる。やがて祖母死去で一旦実家に戻ったおしんは苦労の絶えない母親ふじ(上戸彩)から最初の奉公先から戻って来た50銭を再び渡される。

9人兄弟の4番目に生まれ、食い扶持減らしのため北海道に奉公に出された亡母は、おしんほど年少ではないが、奉公先から雪の中を飛び出し函館発の船に乗ったという。東京にも奉公に出た母親のお話は「おしん」に通ずるところがあったし、昔話を聞くと、或いはヒロインおしん以上に波瀾万丈であったかもしれないという印象を受けることもあった。だから、観ながら僕は泣いた。
 それにはもう一つの理由がある。群馬に本格的に戻って来た僕は「おしん」原作者・橋田壽賀子が脚本を書いた「渡る世間は鬼ばかり」に常に批判的で母親の前で悪口を言っていた。そのせいだったろうか、最終シーズンを母親は観なかった。僕は邪魔をしなかった一方、観るように勧めもしなかった。翌年母は急死した。小さなことかもしれないが、これに関して僕は、老人の少ない楽しみを奪ってしまったのではないかと非常な罪悪感を覚えている。母は、本作終盤にくにの言う女性像そのものだった。

さて、映画本編については、一通り見せ続ける程度の内容にはなっているが、映画ならではの魅力ということでは弱体。唯一良かったのは、祖母の死に目に間に合わなかったおしんの様子を捉えた部分で、ショットを切り替えることなく悲しむおしんをずっと撮り続けてフェイドアウトするのである。こういうのは頗る映画的と言って良い。

おしんを演じた濱田ここねちゃんは好演かつ可愛らしい。

泉ピン子に加え、オリジナル「おしん」で少女時代を演じた小林綾子が出演、主題曲も使って敬意を払っている。

最後の歌にどっちらけ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
あのころの、日本の現状はこんな感じだったんでしょうね。
おしんも母親ふじもかわいすぎじゃあないか?と思いましたけどね。
テレビのおしんは中東や東南アジアなどでも観ている人の感涙を絞っているそうで、現在もあのような状況なんでありましょうね。
ねこのひげ
2014/10/05 08:31
ねこのひげさん、こんにちは。

戦前の田舎は子供の5人くらいは当たり前だったでしょう。
戦後も数年間は女性は一人4人以上生んでいたようですからね。
どうしても食い扶持の関係で、こういうお話も生まれて来る。

>中東や東南アジア
しかし、タリバンなどは「女性は働いてはいけない」などということを言っていて、夫に先立たれた妻女が生きていくのに大変困っていると聞いたことがありますよ。
その意味では「おしん」ですら恵まれている。
オカピー
2014/10/05 20:27

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