プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「サイド・エフェクト」

<<   作成日時 : 2014/09/28 10:51   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 5 / コメント 2

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
2013年アメリカ映画 監督スティーヴン・ソダーバーグ
ネタバレあり

スティーヴン・ソダーバーグ(曰く)最後の劇場用映画だそうだが、皮肉にも僕が観たソダーバーグ作品の中で一番楽しめた。何度観ても楽しめるタイプではないものの、一回限りという条件を付ければ近年アメリカ製サスペンス映画では最も面白い部類である。

インサイダー取引で逮捕された夫チャニング・テイタムが釈放された直後、鬱病を深刻化させたルーニー・マーラが、前の治療医キャサリン・ゼタ=ジョーンズのアドヴァイスを受けたジュード・ローのセラピーを受け始める。ローの忠告に逆らって新薬を服用し続けた結果夢遊病になり、その時に夫を刺殺するという事件を起こす。彼の証言により彼女は無罪になって精神病院に送り込まれ監視されることになる。
 ところが、この辺りから主治医としての責任を問われたり、身に憶えのないルーニーとの親密な関係を示すでっちあげ写真が妻の許に送って来られるなどしてローの社会人としての地位が危うくなり始めると、彼はルーニーの鬱病が詐病である証拠を掴み、反撃を試みていく。

更なる意外な真相についてはさすがに述べるわけには参りますまい。本作が面白くなったのは薬の副作用という一見社会派的なテーマの珍しさのおかげであるが、最大の理由は、このテーマと株の取引を最後まで交錯させ続けた点にある。全ての発端であるインサイダー取引が最後まで鍵として使われていて作劇的に無駄が全くなく、スマート至極なのである。

アンリ=ジョルジュ・クルーゾーが1954年に発表した「悪魔のような女」のように映画芸術的に唸らせるところはないが、ヒロインの悪女ぶりは匹敵すると言っても良いくらい。演ずるルーニーも好調で、貢献者の一人と言うべし。

僕も抗鬱剤を持っているけど、その時の状態によってめまいを起こすことがあり、却って鬱になる。変な薬。金輪際飲まない。本格的な鬱になったことはないので、その必要もないのだが。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(5件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
サイド・エフェクト〜策士ヤクに溺れる
公式サイト。原題:Side Effects。スティーヴン・ソダーバーグ監督、ジュード・ロウ、ルーニー・マーラ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、チャニング・テイタム、ヴィネッサ・ショウ、ア ... ...続きを見る
佐藤秀の徒然幻視録
2014/09/28 11:29
サイド・エフェクト ★★★★
スティーブン・ソダーバーグ監督が、薬の副作用が招いた殺人事件と、その事件に潜む陰謀を描いたサスペンス。幸福な生活を送っていたエミリーは、夫がインサイダー取引で収監されたことをきっかけに、かつて患ったうつ病が再発。精神科医のバンクスが処方した新薬により、... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
2014/09/28 13:41
サイド・エフェクト/ジュード・ロウ
先日『マジック・マイク』を観てきたばかりですが、こちらもスティーヴン・ソダーバーグの監督作品でチャニング・テイタムも出演しています。しかし内容はガラリと変わって、とあ ... ...続きを見る
カノンな日々
2014/09/28 14:28
『サイド・エフェクト』
□作品オフィシャルサイト 「サイド・エフェクト」□監督 スティーヴン・ソダーバーグ □脚本 スコット・Z・バーンズ□キャスト ジュード・ロウ、ルーニー・マーラ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、       チャニング・テイタム、ヴィネッサ・ショウ■鑑賞日 ... ...続きを見る
京の昼寝〜♪
2014/09/28 17:04
効果・効能・副作用〜『サイド・エフェクト』
 SIDE EFFECTS ...続きを見る
真紅のthinkingdays
2014/09/30 07:52

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
薬というのは、なるべく使わないほうがいいですね〜
どんな薬でも中毒性がありますからね。
麻薬でもなくてもね。
抗うつ剤をやめたために物凄い激痛が起きて、飲まないようにするために長い間苦しんだという記事が読売新聞で連載されていたことがありますね。
USAでは日本より酷いですから、こういう映画が作られるんでしょうね。
ねこのひげ
2014/09/28 12:23
ねこのひげさん、こんにちは。

実は、精神安定剤を軽い睡眠薬としてほぼ毎日飲んでいます。
中毒は一切なく、半分暗示みたいなもので、飲まない時に構える為に眠れなくなることが多いのであります。
余り我慢するのも良くないと言われたので、無理にやめない方が良いのかな、なんてね^^;

映画のほうは、医者と製薬会社との癒着など社会派作品としても描けるところをこういう娯楽に徹したのは嬉しかったなあ。
オカピー
2014/09/28 21:16

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「サイド・エフェクト」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる